研究課題/領域番号 |
22K01753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
杉谷 陽子 上智大学, 経済学部, 教授 (40514203)
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研究分担者 |
外川 拓 上智大学, 経済学部, 准教授 (10636848)
唐沢 穣 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90261031)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 文化 / 認知 / 言語 / 態度 / 消費者 / 人工知能(AI) / グローバルマーケティング / 広告 / 語順 / マーケティング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、グローバル・マーケティングにおいて考慮すべき文化差として、消費者が使用する言語の構造的差異に注目する。先行研究では、言語は消費者の認知様式に影響を与えることが明らかにされてきた。この知見に基づき、本研究は、消費者は母語の基本構文(主要部前置型あるいは主要部後置型)に一致した情報提示方法を用いた広告を好意的に評価するだろうという仮説を設定した。主要部前置型あるいは後置型言語を母語とする複数国での実験、さらには複数言語に堪能な者を参加者とした実験を実施して、仮説の検証を行う。
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研究実績の概要 |
研究期間の2年目にあたる2023年度は、複数回のオンライン実験や調査を実施すると共に、国際査読付き学術誌に投稿するための論文の執筆を進めた。具体的には、研究計画に記した仮説(言語の文法構造が消費者の認知に与える影響)についての実験データを分析し、論文としてまとめた。次年度早々に英文校正を実施し、国際査読付き学術誌に投稿予定である。さらに、今年度は昨年度の文献調査や国際学会での情報収集をふまえ、より今日的な課題についても研究を拡張していくことを試みた。マーケティング関連学会では、現在、大規模言語モデルを用いた生成AI(Artificial Intelligence)の世界的な普及をうけて、生成AIが消費者の認知に与える影響が大きな研究課題となっている。そこで本研究では、仮説を拡張し、生成AIがもたらす解に対する消費者の受容度が、利用者の母語(あるいは文化差)によって異なるという仮説を立て、これを検証する実験を複数回実施した。 並行して、今年度も国際学会に出席して、最新の研究動向について情報収集を行った。また、2023年度後半には、ESADE Business School(バルセロナ/スペイン)に客員研究員として滞在し、同分野の研究者とのネットワーキングや意見交換を行った。本研究プロジェクトについても多くの有用なフィードバックを得ることができ、今後、共同研究を視野に入れた連携関係を構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は大規模な実験を初年度に実施予定であったが、まずはここまでの研究成果を論文化することで、関連分野の研究者からフィードバックを得て、論文採択に向けて、大規模実験を追加していく方針とした。今年度は論文化するところまで実施することが出来た。また、生成AIに関する消費者の認知に、言語や文化差が与える影響についての実験も複数回実施した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、執筆した論文を国際査読付き学術誌に投稿し、そこで得たコメントへ対応する形で研究を進展させていく予定である。また、生成AIの認知に対する言語の影響の研究についても、ここまでの実験成果を整理し、学会発表と論文執筆を行う。
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