研究課題/領域番号 |
22K01759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
青木 慶 甲南大学, マネジメント創造学部, 准教授 (50761045)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ユーザーコミュニティ / 個人知 / 価値共創 / Web3 / 知識創造 / 共創 / 知識共有 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、ユーザーコミュニティ(組織に拠らない個人のつながりを基盤とするネットワーク)において、個人知がどのように共有され、深化し、社会に有用な価値をもたらすのかというメカニズムを明らかにすることである。本研究では、ユーザーコミュニティでのアイデア共創に参画する個人を対象に質的データを収集し、企業におけるナレッジマネジメントで蓄積されてきた知見を用いて分析を行い、個人知が深化し、次世代へと継承されるプロセスの理論モデルを構築する。これにより、ユーザーコミュニティにおけるイノベーションを促進し、個人知が持続的に活用される社会の実現に寄与することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、ユーザーコミュニティ(組織に拠らない個人のつながりを基盤とするネットワーク)において、個人知がどのように共有され、深化し、社会に有用な価値をもたらすのかというメカニズムを明らかにすることである。本研究では、ユーザーコミュニティでのアイデア共創に参画する個人を対象に質的データを収集し、企業におけるナレッジマネジメントで蓄積されてきた知見を用いて分析を行い、個人知が深化し、次世代へと継承されるプロセスの理論モデルを構築する。これにより、ユーザーコミュニティにおけるイノベーションを促進し、個人知が持続的に活用される社会の実現に寄与することを目指す。 2023年度は、前年度の事例研究で確認された、オンラインサロンに集まったメンバー同士が協力して、プロジェクトを遂行する事象に焦点を当てて、当事者にインタビュー調査を実施した。その結果、コミュニティを通じて新たな価値を創出するプロセスが明らかになると同時に、そこに到達するためには、いくつかの条件が重なる必要性が浮き彫りになった。具体的には、主宰者の求心力や、他者貢献を主眼とする支援者の存在などの人的要因とともに、資金の調達経路が確立されているかどうかが重要な要素であった。 また、知識創造のプロセスにおいて、多様性を有するコミュニティでの知識のやり取りが、アイデアの具現化(価値創造)に寄与していることが見受けられた。 今後、Web3.0のもと、DAO(分散型自律組織)においてプロジェクトベースでの働き方が増えることが見込まれるが、本研究の結果は、これを推進するのに有用なインプリケーションを与えるものであると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述の通り、2023年度はインタビュー調査に時間を費やした。スノーボールサンプリングでインタビュイーを抽出し、さまざまなジャンルのオンラインサロン参画者11名に、デプスインタビューを実施した。並行して、GTA(Grounded Theory Approach)による分析を行い、当初目的としていた、個人知が深化し、次世代へと継承されるプロセスについて、一定の知見を得ることができた。 また、並行してこれまでの研究成果をまとめた書籍を出版し、学会発表を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、オンラインサロンの分析結果をまとめて、学会発表を行い、そこで得たフィードバック内容を加味しながら論文の執筆を進める。 また、今回の調査では知識共有からアウトプットに至るまでの全体プロセスを明らかにしたが、次のステップは、そのアウトプットの質を高める知識創造に焦点を当てて、そのメカニズムを明らかにしたい。そのために、多様な知識と接する機会の多い、複業経験者に焦点を当てて、インタビューにも着手する予定である。
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