研究課題/領域番号 |
22K01770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 高千穂大学 |
研究代表者 |
庄司 真人 高千穂大学, 商学部, 教授 (50317658)
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研究分担者 |
菊池 一夫 明治大学, 商学部, 専任教授 (00341280)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サービス・エコシステム / イノベーション / 価値共創 / サービス / デザイン思考 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、地域のアクターがどのように地域資源を活用して価値共創を生み出すのかについて、サービス・エコシステムの視点から理論的・実証的に明らかにすることを目的にしている。地域は、企業や住民、自治体などの複数のアクターによって構成されている。本研究では、これらの複数のアクターのつながりや相互作用をサービスという観点からアプローチする。地域においては、公的な資源、私的資源の組み合わせを促進するエコシステムおよび制度のデザインが必要となる。ここでは定量的・定性的調査を組み合わせることによってサービス・エコシステムのミクロ・メゾ・マクロの価値共創の構造を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度はエコシステムにおけるアクターの役割に関して概念的、事例研究を行った。特に、イノベーションや地域の活動では、多様な関係者を巻き込みながら価値創造に関わる活動を進める必要がある。これらの関係を説明するためにもエコシステム概念が導入されている。本年度はサービス・イノベーションの視点からエコシステムの構造とアクターとの関係を追求している。まずサービス・エコシステムにおいてはアクターと資源との関係が重視される。特にアクターによって資源統合が進むことによってイノベーションが発生することになるため、資源の有用性が重要となる。 さらに、アクターの役割についても検討した。これまでサービス・エコシステムあるいはサービス・ドミナント・ロジックではアクターの役割についてほとんど検討してこなかった。特に、サービス・ドミナント・ロジックでは、生産と消費の概念を超えて、アクターとして統合したこともその背景にある。ここでは近年のサービス・エコシステムの議論を踏まえて多様な役割をアクターが担うことについて考察した。加えて、アクターのエンゲージメントの価値共創における必要性について言及した。 また、エコシステムにおける循環性に関しても検討を加えており、その中で、資源有用の可能性を探索するため、シェアリングについても考察した。環境問題を始めとする社会環境の変化から大量消費ではない社会のあり方がもとめられるため、資源の共有という視点からイノベーションとの関係性や消費の価値創造の方向性について議論した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が11月末に事故にあったため、ヒアリング調査が十分に実施できていない。ただし、事故の影響も少なくなっているので、次年度での対応でカバーする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
エコシステムとしての地域の研究を進めるため、各種ヒアリング調査を実施する。特に地域を対象として研究を進め、その中にある各種資源やその資源の関係性、資源性がどのように確保できるのかについて、事例をベースに調査を実施する。この種の地域活性化に関する調査では、単独の事例を元にしたものが多いため、ここでは、それらを継続的に行うとともに、地域の階層性を意識しつつ、アンケート調査の実施を行うことで全体的な視点についても検討する。 また、エコシステムと市場性との関係についても概念的な考察を行う。特に、近年の研究では制度(公的、非公的)の市場形成の役割が重視されている。そこで、地方自治体と民間との関係を踏まえながら、エコシステムにおけるそれぞれのアクターの役割の推進とその関係性について検討する。
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