研究課題/領域番号 |
22K01786
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
|
研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
小形 健介 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (20347694)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 会計規制 / 企業会計審議会 / 強制適用 / 規制空間 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,わが国におけるIFRSの強制適用に関わる政策の形成と転換のプロセスを,会計規制当局や基準設定機関,財務報告の受益者である投資家グループ,職業会計士,被規制者である産業界を含めた,さまざまな利害関係者の選好や利害,見解と照合させながら,「わが国のIFRSに対する推進政策が誰によって,どのように,そしてなぜ形成され,変容したのか」を明らかにするものである。
|
研究実績の概要 |
本研究は,わが国におけるIFRSの強制適用に関わる政策の形成と転換のプロセスを,会計規制当局や基準設定機関,財務報告の受益者である投資家グループ,職業会計士,被規制者である産業界を含めたより広範な利害関係者の選好や見解と照合させながら,「わが国のIFRSに対する政策が誰によって,どのように,そしてなぜ形成され,変容したのか」を明らかにするものである。かかる問いに対して本研究では,社会科学の分析視角の一つであり,政策形成プロセスをホーリスティックに,かつ多元主義的な視点に立って分析する「規制空間」の概念を採用する。 2023年度に計画していた作業は,①前年度作業を継続的に実施すること(分析フレームワークの精緻化,IFRS強制適用をめぐる各種利害関係者の見解や動向の整理,そして社会ネットワーク分析の実施に向けたデータの作成)と,②本研究のリサーチ・クエスチョンの一つである,「2008年~2011年におけるIFRS強制適用推進政策は,誰によって,どのようにして展開されたのか?それはなぜか?」の分析実施であった。 上記①については,概ね順調に進んでいる。上記②については,概ね研究は完了しつつある。なお上記②を進める際の中間段階での成果として,2008年以前の状況をまとめた研究を2024年5月にBucharest, Romaniaで開催されるEuropean Accounting Association 46th Annual Congressで報告する予定である。さらに,本研究で採用している「規制空間」の概念を用いた会計研究をレビューした研究論文(「会計規制研究と規制空間概念」)を雑誌『會計』に投稿した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」にて述べたように,分析フレームワークの精緻化は,常にその動向を捉える必要があるが,IFRS強制適用をめぐる各種利害関係者(政府,産業界,金融界,会計プロフェッション,財務諸表利用者等)の見解や動向の整理,そして社会ネットワーク分析実施に向けたネットワーク・データの作成等が当初計画どおり進んでおり,リサーチ・クエスチョン1に関する研究が概ね順調に進んでいるため。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度では,第1のリサーチ・クエスチョンである「2008年~2011年におけるIFRS強制適用推進政策は,誰によって,どのようにして展開されたのか?それはなぜか?」に関する研究のリファインを行いつつ,第2のリサーチ・クエスチョンである「2013年以降のIFRS任意適用促進政策は,誰によって,どのようにして展開されたのか?それはなぜか?」の分析を実施し,その上で本研究のまとめを行うことを予定している。
|