研究課題/領域番号 |
22K01812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
関谷 浩行 北海学園大学, 経営学部, 教授 (50734505)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 管理会計 / マネジメント・コントロール / 相対的業績評価 / 地方公営企業 / 情報開示と情報利用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は北海道をフィールドとして,地方公営企業で実践されてきた相対的業績評価の情報開示および情報利用に関する実態を,現地調査によるフィールドワークから明らかにすることにある。本研究の遂行によって,学術的には相対的業績評価ツールを管理会計目的として利用するための促進要因および阻害要因が明らかになり,マネジメントコントロール・システムの拡張にあたるコントロール・パッケージ研究に貢献することが示唆される。他方,実務的には,地方公営企業の事務部門強化に資する可能性が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は水道事業,下水道事業,病院事業などの地方公営企業で実践されている相対的業績評価(経営比較分析表)の情報開示・情報利用に関する実態を,インタビューと現地調査によるフィールドワークから明らかにすることにある。 文献研究では,自治体史の資料収集を継続して行った。地方公営企業に関する貴重な文献は,地元の図書館にのみ所蔵されていることもある。今年度は北海道内の自治体史に関する資料に加えて,その他の地方(例:愛媛県松山市立図書館)の自治体史の資料を現地の図書館にて閲覧・収集することができた。自治体史の研究を通じて,地方公営企業が経営情報を地域住民に対して積極的に公表してアカウンタビリティを果たしていこうとする自治体と,消極的な自治体が存在することを確認することができた。 文献研究に加えて,今年度は相対的業績評価に関する予備調査(質問表調査)を行った。相対的業績評価とは,組織内の他の部署または業界内の他の企業あるいは前期実績と比較して, 事後的にその優劣を評価する方法である。地方公営企業では,複数の経営指標を用いて経営の健全性・効率性,老朽化の状況について,類似施設と比較することができる「経営比較分析表」が相対的業績評価のツールの一つであるといえよう。今年度は,北海道の水道事業,下水道事業を対象として,経営比較分析表を公表している組織体を対象にした郵送による質問表調査を実施した。現在,回収した質問表の分析を行っている。 加えて,今年度は自治体の業務改善,DX(デジタル・トランスフォーメーション)を支援する民間会社とコラボレーションさせていただく機会を得た。研究を推進するための共創(協働しながら新たな価値を創造する)の基盤を構築することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画調書どおりに進捗しているため,「(2)おおむね順調に進展している」という評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は実施した予備調査の質問表の項目を推敲する。その上で,調査対象を病院事業にも拡大した本調査(質問表調査)を実施する。また,質問表に回答くださった組織体のうち,取材に協力してくださると回答いただいたところへの往訪調査もあわせて行う予定である。
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