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「支援」の理論構築に向けたひとり親家族の子育て支援に関する学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01840
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関杏林大学

研究代表者

渡辺 恵  杏林大学, 保健学部, 講師 (70827708)

研究分担者 江頭 説子  杏林大学, 医学部, 准教授 (20757413)
八木橋 宏勇  杏林大学, 外国語学部, 准教授 (40453526)
北田 真理  杏林大学, 総合政策学部, 准教授 (80759465)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードひとり親家族 / 子育て支援 / つながりやすさ / 支援関係 / シングルケア
研究開始時の研究の概要

本研究は、ひとり親家族の子育てに焦点をあて、ひとりでする家庭内ケア(シングルケア)を対象とした「支援」の理論構築を目指すものである。少子高齢社会の進展、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する社会において、シングルケアへの積極的かつ適切な支援が急務である。ところが、被支援者であるひとり親とその子が他者とつながり、支援を受けることを躊躇している事実もある。本研究では、家族形態の流動・多様化を踏まえつつ、被支援者の側から見た「支援」とその関係性に着目し、ライフヒストリーや量的調査を用いて支援要請行為の契機と支援過程を分析することで、ひとり親家族が「支援」につながりにくい因子を探求する。

研究実績の概要

本研究では、多様化・流動化する家族形態を踏まえ、ひとり親家族の子育てに焦点をあて、なぜ、ひとり親家族が「支援」につながりにくいのかを探求する。そのことを通じて、ひとりでする家庭内ケア(シングルケア)を対象とした「支援」の理論構築を目指すものである。
1年目である昨年度では、ひとり親家族支援をしている団体を抽出し、支援活動の分類・整理し、ひとり親家族が活用できる子育てに関わる社会的資源の実態を探った。その結果、支援の75%が対面実施であること、経済・物質的援助型(43%)や交流等の非介入的支援型(38%)の支援が多く、親または親子を対象とした支援であることがわかった。
2年である本年度では、昨年度末から開始したひとり親家族支援をしている団体へのヒアリング調査を継続している。昨年末に実施した調査データの分析の結果、社会的資源への接点がオンライン上であることがひとり親家族の支援につながることへの躊躇いを払拭しうるのではないか、という仮説が浮かび上がった。反面、オンラインでの情報収集に関わる感度の良さがつながりやすさを左右する課題も伺えた。そこで、ひとり親家族の当事者が立ち上げ、運営しており、オンライン上での活動を活発にしている団体を選定し、ヒアリング調査の実施に向けて準備中である。また、ヒアリング調査後に実査を予定していたひとり親への量的調査ではwebによるアンケート事業を実施する業者2件に問い合わせし、中学生以下の子どもを持つひとり親の回答出現率及び、回答者の特性等を尋ねた。副業としての利用状況があることやオンラインに接続するゆとりがあること等、回答者の属性の偏りが生じる可能性があることが確認された。生活条件を統制しつつ、オンラインの活用と支援へのつながりやすさとの関連性を検討することが今後の課題としてあがった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当該年度の計画のひとり親家族の子育て支援に関わるNPOや団体等にヒアリング調査を実施及び活動実態の把握については遅れが生じている。現在、1団体のテープ起こしと分析を終えた後、残りの団体へのヒアリング調査については日程調整の段階にある。また、ヒアリング後に実査予定のwebアンケート調査については業者選定と質問項目作成の段階である。

今後の研究の推進方策

令和6年度前半に、ヒアリング調査を継続し、子育て支援の特徴、ひとり親家族の支援への接点とつながりの継続性に関する仮説等を抽出する。令和6年度後半には、ヒアリング調査で得られた知見を踏まえ、webによるひとり親への大規模アンケート調査を実施し、データを収集する。Webアンケート調査では、主に、ひとり親家族による支援要請行為を促す要因と阻害する要因を探る。なお、webアンケート調査については回答者属性の偏りが大きくなる場合には、業者のモニター以外の対象者に拡大して実施することを検討する。
ひとり親へのインタビュー調査に関しては、ヒアリング調査及びwebによる量的調査の知見を踏まえ実施する。インタビュー調査では、主にひとり親家族と支援者との間に支援関係の構築を促進する要因と阻害する要因を検討する。なお、インタビュー調査の協力者の獲得に関しては、ヒアリング調査を実施した団体を通じての紹介に加え、web調査を通じてインタビュー調査への協力の可否を尋ねて、協力者を獲得することも検討している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 三鷹市・武蔵野市の小中学校におけるインターンシップ実践報告(2022年度)~養護教諭を目指す杏林大学保健学部のインターンシップ実施学生を対象としたMicorosoft FormsによるWeb調査から~2024

    • 著者名/発表者名
      関澤浩一・渡辺恵・黒子彩子・田中美千子・亀崎路子
    • 雑誌名

      杏林大学教職課程年報

      巻: 11号 ページ: 47-62

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 三鷹市・武蔵野市の小中学校におけるインターンシップ実践報告(2022年度)~養護教諭を目指す杏林大学保健学部のインターンシップ実施学生を対象としたMicorosoft FormsによるWeb自己評価から~2024

    • 著者名/発表者名
      関澤浩一・渡辺恵・黒子彩子・田中美千子・亀崎路子
    • 雑誌名

      杏林大学教職課程年報

      巻: 11号 ページ: 63-74

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 認知言語学から見たことわざとことわざ研究2024

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      ことわざ学会2月例会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 翻訳AIから生成AIへ―生成AIで学ぶコミュニケーションのパターン―2023

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇
    • 学会等名
      日本比較生活文化学会第39回研究発表大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] English Template Writing: Deeper Idea Development-英語の思考と型を身に付けるテンプレート・ライティング―2024

    • 著者名/発表者名
      八木橋宏勇・野村佑子・多々良直弘・Ash Spreadbury
    • 総ページ数
      152
    • 出版者
      金星堂
    • ISBN
      9784764742024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 家族と子どもをめぐる法の未来 棚村政行先生古稀記念論文集2024

    • 著者名/発表者名
      水野紀子・窪田充見・鈴木伸智・北田真理
    • 総ページ数
      668
    • 出版者
      本加除出版
    • ISBN
      4817849444
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 養護教諭のためのヘルシースクールハンドブック -これからの養護教諭に必要なこと2024

    • 著者名/発表者名
      亀崎路子編著 渡辺恵(分担執筆)
    • 総ページ数
      222
    • 出版者
      杏林大学保健学部教職課程運営委員会
    • ISBN
      4893902083
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 派遣労働は自由な働き方なのか 転換期のなかの課題と展望2023

    • 著者名/発表者名
      大槻奈巳編著 江頭説子(分担執筆)
    • 総ページ数
      268
    • 出版者
      青土社
    • ISBN
      9784787235213
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 問答式 国際家族法の実務 全3巻2023

    • 著者名/発表者名
      国際家族法実務研究編 北田真理(分担執筆)
    • 総ページ数
      3552
    • 出版者
      新日本法規
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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