研究課題/領域番号 |
22K01842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
鈴木 貴宇 東邦大学, 理学部, 准教授 (70454121)
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研究分担者 |
清水 剛 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00334300)
榎 一江 法政大学, 大原社会問題研究所, 教授 (90466813)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 女性労働 / 日本型経営 / 労働組合 / 組合文化運動 / 戦後民主主義 / 終身雇用 / 性別分業 / サラリーマン / 戦後日本社会論 / 労働文化 / 経営史 |
研究開始時の研究の概要 |
敗戦による民主化を経て身分制度の撤廃が職場内で行なわれた結果、誰しもが「サラリーマン」となり得ることで、会社組織との一体化と「日本人男性」というアイデンティティ、私的領域に属する「家(マイホーム)」の獲得までもが「平均的な暮らし」として期待されることになったと考えられるが、そのとき切り捨てられることになった労働のかたちはどのように不可視化されることになったのか。この問いを明らかにするため、本研究は占領期の民主化政策にてなされた労働改革の時期を起点に、高度経済成長期までの労働者像の変遷を文化史、経済史、経営史の領域から総合的に考察を行うものである。
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研究実績の概要 |
初年度となる2022年度は、4回にわたる研究会(2回はオンライン)と国際学会にてのパネル発表 AAS: Association for Asian Stdies を行うことができた。研究会の内容は次のとおり:(対面)① 戦後日本の教育における職業観(八木美保子) ② 正規・非正規労働の社会史(神林龍)(オンライン)① AAS発表に向けての打ち合わせ(鈴木・清水・榎) ② AAS発表に向けてスライド資料共有と打ち合わせ(鈴木・清水・榎・ジェンキンス)。 研究代表者である鈴木は本課題の支柱的なテーマでもある「サラリーマン」についての総括的研究と博士学位論文を単著化し(『〈サラリーマン〉の文化史』)、北米の日本研究者が一堂に集まるAASにおいて、パネル発表を本課題メンバー全員で参加することができた。八木美保子氏による研究発表では、占領期に提唱された教育の民主化が現実的な職業観とリンクすることはなかった点と、中卒で就職する層の地方差が大きかった社会背景などについて考察がなされた。神林龍氏は、現在の日本企業において提唱される「働き方の多様性」とは別に、現実にあっては「終身雇用」的な慣習が継続していることの実態と、世界史的なスパンで考えた場合、しばしば指摘される「日本型経営」の終焉および特殊性に対する根本的な問い直しが提示された。 AASでのパネルでは Foramtion of Genderd Labor in Postwar Japan というタイトルの下、鈴木・清水・榎それぞれが発表し、プランゲ文庫室長のジェンキンス氏にディスカッサントを依頼するというかたちで成果を上げることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
もっとも大きな成果は、AASのパネルに採択されたことである。本課題は ① 国際学会発表(北米の学会AASのほか、ヨーロッパにおける日本研究の学会EAJSも含む) ② 法政大学大原社会研究所とメリーランド大学プランゲ文庫共催での展示会開催 の2点を到達目標としているが、②は最終年度の成果であり、①については期間内に採択されることを現実的な目標としていた。初年度にパネル発表を実現することができたため、②の展示会開催について焦点を絞ることができた点は、非常なる進捗と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
上で述べたように、今後は② 最終成果として予定している展示会(「戦後日本の労働者像」(仮))の開催にむけて、A:資料選定(法政大学大原社研資料調査のほか、大阪エルライブラリー調査、コメメリーランド大学プランゲ文庫資料調査)B:会場候補との交渉(東京大学での開催がメインとなる予定)C:国際シンポジウムの登壇者およびテーマの整理 が必要となる。今年も研究会を3回ほど予定しているが、主なテーマは登壇者候補の選定、またテーマの焦点化といったことを予定している。こうした作業と並行して、国際学会でのプレゼンスを高めるべく、鈴木はヨーロッパ日本研究協会でのパネル発表に参加する。
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