研究課題/領域番号 |
22K01919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 四天王寺大学 |
研究代表者 |
平井 秀幸 四天王寺大学, 人文社会学部, 准教授 (00611360)
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研究分担者 |
加藤 倫子 立教大学, 社会情報教育研究センター, 特定課題研究員 (40756649)
大野 光子 立教大学, 社会学部, 特定課題研究員 (70846203)
須永 将史 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (90783457)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | フィールドワーク / トラブル / 社会調査 / 方法 / 倫理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「フィールドワークにおける『トラブル』は、調査者と被調査者を含む調査関係者によってどのように経験・解釈されるのか?また、そうした経験・解釈は、フィールドワークという社会学的営みにとっていかなる意味をもつのか?」をMQとし、その下に四つのSQを設定しながら、フィールドワークにおける「トラブル」それ自体を分析されるべき経験的データとみなすことで、「トラブル」に際しての調査関係者の経験や解釈を明らかにし、それを通してFWについての社会学的理解の刷新・前進を図ることがめざされる。
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研究実績の概要 |
交付申請書に記載された通り、本研究は、「フィールドワークの「トラブル」は、これまで学術的にどのように理解されてきたのか(こなかったのか)?」を解き明かすプロジェクトA「トラブルの言説分析」、「実際にフィールドワークにおいて「トラブル」に関与した者たちは、自分たちの「トラブル」をどのようなものとして解釈しているのか(そうした解釈は、これまでの学術的言説とどのように異なるのか)?」を解き明かすプロジェクトB「トラブルのインタヴュー」、「フィールドワークの「トラブル」とはいかなる経験なのか?」を解き明かすプロジェクトC「トラブルのエスノグラフィ」、「フィールドワークの「トラブル」の考察を通して、社会学はフィールドワークをめぐるどのような知を新たに産出することが可能/必要か?」を解き明かすプロジェクトD「トラブルの知識生産」、の四つのプロジェクトから成る。
2022年度は、プロジェクトAでは、平井・加藤により、学術的言説の収集・整序作業を行われた。プロジェクトBでは、加藤と大野により、実査に先立つ調査対象者のリクルートおよび調査関心の精緻化作業が開始された。プロジェクトCでは、平井と加藤により、「トラブル」に関する情報公開に向けた作業を行った。加えて、数度の研究会を通して、各プロジェクト間の情報共有や、計画の修正・拡張。役割分担等に関する意見交換を行い、次年度に向けた具体的研究計画を立案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロジェクトAに関しては、具体系な研究アウトプットの形にはいまだ至っていないが、研究会活動等を通じて、社会調査のトラブルや倫理に関する学術的言説の収集・整序作業を進展させることができた。また、プロジェクトBとCでは、「批判的」な問題関心を有しながらフィールドワークを行う質的社会調査に焦点を絞り、2023年度以降の実査および各自研究に向けた計画を具体化することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、交付申請書に記された研究計画としては、以下を予定している。 プロジェクトAでは、平井と加藤により、前年度に収集・整序した学術的言説の分析作業を行う。プロジェクトBでは、加藤と大野により、「調査者」としての社会学者へのインタヴューを実施する。プロジェクトCでは、大野と須永により、ステークホルダー(Y、X刑務所 、法務省矯正局)へのインタヴューを実施する。プロジェクトDでは、平井と加藤により、プロジェクトAの成果を学会報告や単論文執筆等により刊行する。 ただし、2022年度の活動において、調査研究・実査の方向性として、「批判的」な問題関心を有しながらフィールドワークを行う質的社会調査に焦点を絞ることが提案・共有されたため、2023年度は特にプロジェクトBとCに関して、方向性を修正しつつ実施していく予定である。
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