研究課題/領域番号 |
22K01922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
西館 有沙 富山大学, 学術研究部教育学系, 准教授 (20447650)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 発達障害 / 避難所 / 施設形態 / 備品 / 災害 / 発達障害児 / 自然災害 / 備蓄品 |
研究開始時の研究の概要 |
発達障害やその傾向のある子どもは、自然災害の発生時にパニックを起こしやすく、避難行動のみならず、その後の避難生活においても心身の調子を崩しやすい。発達障害児とその家族の安全で安心な避難生活を保障するための準備と、災害時の適切な支援の提供が必要であるが、災害後の人的援助のあり方が論じられている一方、事前の自治体の備え(支援体制づくりや生活環境の構築に関する計画、備蓄品の整備等)については十分に議論されていない。そこで本研究では、保護者の支援ニーズや自治体の準備状況を明らかにし、その結果をもとに自然災害への備えのあり方について、具体的な内容を提案する。
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研究実績の概要 |
2022年度にWeb調査では、人口規模別(20万人以上、10万以上20万未満、5万以上10万未満、5万未満)に市町村を無作為に選定し、指定避難所の数や避難所の施設形態についてのデータを収集した。2023年度にこの時に収集したデータの集計を行ったところ、指定避難所の数は自治体によって大きく異なっていた。たとえば人口規模20万以上の市町村についてみると、指定避難所が50か所未満のところもあれば200か所を超えるところもあった。また、指定されている避難所の施設形態は、どの人口規模の市町村においても小学校や中学校、高校、体育館、公民館等が多かった。研究計画においては2023年度も引き続き研究2に取り組むこととなっていたため、2022年度に引き続き、避難所の備品等についてのweb調査を進めた。 加えて、2023年度は発達障害児の保護者に対するヒアリング調査を実施する予定となっていた。そこで2023年度はオンラインによるヒアリング調査を実施した。発達障害児の親からは、子どもに偏食があること、そのために避難所で生活をすることになったとしても、被災後に自宅で過ごすことになったとしても、子どもが非常食を食べてくれるかどうかについての不安が挙げられた。また、これまでにも震災後にマスメディア等で報じられているように、子どもが避難所で集団生活をすることが難しいなどの理由から、被災したとしても避難所以外の場所(自宅や自家用車等)で過ごさざるを得ないのではないかという不安が挙げられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究2のweb調査について、webの検索、必要な情報の入手、データ入力に予定の倍以上の時間を要しているため、避難所の備品等に関する情報の収集を終えることができていない。 研究1のヒアリング調査についても、調査協力の呼びかけを行っているが、予定通りにデータを収集することはかなわず、対象者の選定に苦慮している。
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今後の研究の推進方策 |
研究2については、webから入手できる情報量が当初の想定より多かったため、web調査によりデータを収集することに重きをおいて研究を進めることとする。 研究1においては、ヒアリング調査より、質問紙調査によって多くのデータを取るよりも個々のニーズや困難感を丁寧に聞き取ることが有効であるという示唆を得た。このことから、主にヒアリング等の手法を用いて、個々のニーズや困難感についての情報を収集することを進めていく。ただし、先に述べたようにデータの収集には苦慮している。調査協力の呼びかけは研究倫理を厳守した上で進めるため、計画通り2024年度も調査を進め、可能な範囲でのデータ収集に努める。
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