研究課題/領域番号 |
22K01953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 北星学園大学 |
研究代表者 |
畑 亮輔 北星学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (60632528)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ワーク・エンゲイジメント / 介護支援専門員 / 混合研究法 / 離職防止 / ケアマネジメント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、介護支援専門員のワーク・エンゲイジメントとその関連要因について明らかにし、介護支援専門員のワーク・エンゲイジメントを高めるために必要な労働環境や施策について提言することを目的とする。介護支援専門員によるワーク・エンゲイジメントに関する先行研究がほとんど蓄積されていない状況を踏まえて、混合研究法であるトライアンギュレーションの探求的デザインを採用する。まず質的研究によって介護支援専門員のワーク・エンゲイジメント及びその関連要因に関する仮説モデルを構築した上で、量的データに対する統計解析によって、その仮説モデルを実証的に検証する。
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研究実績の概要 |
初年度には介護支援専門員のワーク・エンゲイジメントについて検討するため、先行研究レビューと介護支援専門員との勉強会、そしてフォーカスグループ・インタビューの3点を実施した。 先行研究レビューの結果、ワーク・エンゲイジメントに関するJD-Rモデルでは従来の個人要因・環境要因だけではなく、個人の生活を包括的に捉えるような仕事以外の変数も考慮すべきことが設定されてきていることが確認された。本研究においても従来のJD-Rモデルのみに依拠するのではなく、インタビュー調査等に基づいた探索的な分析によって介護支援専門員に適したJD-Rモデルを設定することが必要になってくると考えた。加えて、ワーク・エンゲイジメントについて先進的な研究を行っている研究者へのヒアリングも実施し、介護支援専門員の状況を踏まえて努力‐報酬不均衡モデルなども取り組みつつ、介護支援専門員にとっての努力と得られる報酬が何かということも想定しながら仮説モデルを検討していくことが必要であることを確認した。 また、介護支援専門員との勉強会を通して、介護支援専門員によって「自立支援」や「社会資源」の捉え方が多様であり、それぞれの概念について限定的な捉え方をしていたり、普段はそれらについて意識せずに支援に携わっていたりする状況があることが分かった。 最後に、フォーカスグループ・インタビューを通して上記の「自立支援」の捉え方が介護支援専門員のワーク・エンゲイジメントに大きく関与してくる可能性があること、また環境要因においては「地域」が大きな役割を果たしている可能性があることを析出した。あくまでも仮説モデルであり、今後の研究では量的調査なども実施し、この仮説モデルを検証していくことが求められる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で予定していた通り、初年度ではインタビュー調査の実施まで取り組み、仮説モデルを構築するに至った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究計画書で予定している通り、23年度中には介護支援専門員のワーク・エンゲイジメントとその関連要因について検証するためのアンケート調査を実施する予定である。具体的には、調査票作成(プレテスト実施含む)と本調査の実施を予定している。 ただし、介護支援専門員を対象としたアンケート調査においては、ワーク・エンゲイジメントとその関連要因を検証することと、ワーク・エンゲイジメントと近似概念であるバーンアウト、ワーカホリズム、職務満足の関係性についても検証することの2点が必要であり、1回の調査で実施するには調査項目が多くなりすぎてしまうことが懸念される。そのため、調査票作成と本調査実施は、それぞれの目的に応じて2セット実施することを検討している。
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