研究課題/領域番号 |
22K01960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
國重 智宏 帝京平成大学, 人文社会学部, 講師 (80584383)
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研究分担者 |
稲沢 公一 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (50278165)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 退院支援 / 地域移行支援 / 長期入院精神障害者 / かかわり / 援助関係 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,長期入院精神障害者(以下,長期入院者)の視点から,①相談支援専門員と「一緒に行う」ことを通して退院へと向かうプロセス,②「一緒に行う」ことの構成要素と自己決定への影響,③「一緒に行う」ことの実践上の意義について,混合研究法を用いて実証的に明らかにする.
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研究実績の概要 |
2022年度は、(1)長期入院経験者に対するインタビュー調査、(2)アンケート調査に向けた準備、(3)先駆的実践を行っている地域の視察を行った。 (1)長期入院経験者に対するインタビュー調査:相談支援事業所の相談支援専門員に協力してもらい、長期入院経験者へのインタビュー調査を、2月、3月に実施した。インタビュー調査では、入院中に相談支援専門員と一緒に行ったこと、一緒にしたことの中で印象に残ったこと、退院後の支援でうれしかったことなどについて語っていただいた。インタビューデータは、データ起こしを行い、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析を行う予定である。 (2)アンケート調査に向けた準備:アンケート調査のための準備として、精神障害者の退院支援において先駆的な実践を行っている地域の相談支援事業者に対して、調査員として活動してくれるピアスタッフの紹介、調査対象者の確保、調査票へのコメントを依頼した。調査について了解を得て、ピアスタッフの確保についてもご協力いただけることになった。しかし、この圏域では、長年にわたる退院支援並びに生活支援の結果、既に多くの方が退院して地域生活を過ごしており、近年では、長期入院経験者の障害福祉サービスの利用が少なくなってきている(介護保険サービスへ移行している)との説明があった。 (3)先駆的実践を行っている地域の視察:今回視察を行った地域では、1970年代半ばから病院PSWを中心に長期入院を強いられた人の人生を取り戻す生活支援に取り組み、彼らの思いを実現するための資源を一つずつ開拓していった。居住資源として一般下宿を活用したり、駅や図書館、市民交流プラザなどに精神障害者が働く場所を作ったりすることで、精神保健福祉サービスに過度に依存せずとも生活ができる環境が整備されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナの影響もあり、インタビュー調査を予定通り実施できていない。 また、フィールドに選定した地域では、長期入院者の地域移行がかなり進んでおり、インタビュー調査やアンケート調査の対象者が年々少なくなっていた。これまで調査に協力していただいている相談支援事業者においても、精神障害者の地域移行支援より児童の計画相談の依頼の方が増えており、新たな調査協力者を探すことの難しさがあるとの説明があった。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査については、これまでの相談支援事業者に加え、他の相談支援事業者にもご協力いただくことで調査協力者を確保する方向で検討している。現在、間に入ってくださっている相談支援事業者を通して圏域内の相談支援事業者に協力を依頼している。2023年度は、2023年8月並びに2024年2,3月に実施する予定である。 アンケート調査については、調査票の修正を行い、2023年8月にプレ調査を実施する予定にしている。その結果を基に調査票を修正し、2024年度には調査が実施できるように調査員等の確保を2023年度中に行う予定である。
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