研究課題/領域番号 |
22K01967
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
杉山 京 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 講師 (90824912)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 認知症 / 経済支援 / ソーシャルワーク |
研究開始時の研究の概要 |
認知症高齢者やその家族にとって医療・介護サービスは在宅療養を支える重要な社会資源である。しかし、それらの利用料の負担が彼らの「経済基盤を揺らがせる」ことにつながることから、サービス利用を自ら制限する事例が少なくない。そのため本研究では、認知高齢者やその家族、医療機関や地域包括支援センターの社会福祉士等の専門職を対象に、定性的・定量的研究の手法を用いた調査を行い、認知症高齢者とその家族の視点から、必要である医療・介護サービスを安心して利用するための経済支援に関するソーシャルワークの実践モデルと、認知症ケアパスの新たな視座に関する提言を行う。
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研究実績の概要 |
認知症のある人の経済問題に焦点を当て、その問題の軽減・解決に向けた専門職による効果的支援に関する示唆を得るため、2022年度は、認知症のある人の家族介護者の視点から、認知症の発症に伴って生じている経済問題の実態や必要とする支援を明らかにするため、インタビュー調査を実施した。認知症のある人と家族で構成される当事者団体や、認知症のある人を支援する専門職などの協力を得て、認知症の発症を転機として経済的な問題を感じた経験などを有する世帯の紹介を受け、調査協力が得られた8人に対して半構造化面接法によるインタビューを行った。 その結果、認知症のある人やその家族が認知症の発症を転機として経験する経済状況の変化やそれに伴う苦悩の状況、状況を打開し生活の再構築に向けた取組み、社会保障制度の活用に至るまでの難しさなどに関する示唆を得ることができた。一方、インタビュー調査の実施に係る協力は得ることができたものの、スケジュールなどの関係からインタビュー調査を行うことができなかった対象者いるため、2023年度初めまではインタビュー調査を継続し、さらに詳細な分析を行うことで、認知症のある人の経済問題やそこで期待される支援について検討していく必要があると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度中に、インタビュー調査の実施を完了し、分析結果の集約を行う予定であったが、インタビューの実施に係る協力は得ることができたものの、スケジュールなどの関係からインタビュー調査を実施することができなかった人もいた。そのため、認知症のある人やその家族が抱える経済問題の実態を明らかにし、効果的な支援に関する示唆を得るためにも、さらにインタビュー調査を継続して実施し、得られたデータを詳細に分析する必要があると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の初めについては、認知症のある人の家族介護者を対象に引き続きインタビュー調査を実施し、収集されたデータを基に詳細な分析を進め、認知症のある人やその家族の視点から認知症の発症に伴って生じている経済問題の実態や必要とする支援に関する示唆を得る。またそれと並行して、地域包括支援センターや医療機関の社会福祉士などの専門職を対象に、インタビュー調査を行い、経済問題を抱える認知症にある人とその家族の事例における支援内容などを可視化できるようにする。
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