研究課題/領域番号 |
22K01973
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中村 健 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10882326)
|
研究分担者 |
小澤 薫 新潟県立大学, 人間生活学部, 准教授 (00413170)
米澤 大輔 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90711896)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 生活保護 / 公的扶助 / 生存権 / スティグマ |
研究開始時の研究の概要 |
最後のセーフティネットと呼ばれる生活保護制度は、憲法第25条が規定する生存権保障を具体化したものである。政策的にはすべての国民が健康で文化的な暮らしを営み続けることを可能としているが、現実は制度利用をためらう者が一定数いる。そして、コロナ禍においてもなお利用をためらう者がおり、セーフティネットとしての役割を果たせていない。 本研究では、生活保護制度の利用をためらう者がいる理由を体系的に明らかにし、生活保護制度がセーフティネットとして十分に機能するための政策モデル開発を検討する。
|
研究実績の概要 |
本研究は、生活保護制度の利用をためらう者がいることを課題と捉え、実態を質的及び量的調査により明らかにし、生活保護利用へのためらいを軽減・解消するための政策モデルの開発を検討することを目的としている。社会には要保護状態にもかかわらず生活保護を利用しない(できない)者が一定数存在している。その原因は制度の要件や運用に起因する拒否反応が考えられる。また、制度に関する行政側の情報発信不足も考えられる。これらを体系的に明らかにし、新たな政策モデル開発を検討することで、最後のセーフティネットである生活保護制度が、その役割を果たせるようにする。 今年度は、①先行研究および文献を収集し、生活保護利用に対するスティグマ(恥の意識)、資力調査、扶養調査に関して拝読しレビューを行った。②学術会議(2022.5.29 日本社会福祉学会 第70回春季大会、2022.10.29-30 貧困研究会 第15回研究大会)に参加し情報収集を行った。③調査協力を依頼する地方自治体担当者と調査実施の可能性について意見交換を行った。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類へ引き下げられる政府方針が決まって以降、質的調査実施に向けて、地方自治体担当者と具体的な日程について調整した。④共同研究者と打ち合わせを重ね、質的調査を半構造化インタビューにより実施することとし、質問項目を検討した。 計画していた質的調査は実施できなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は質的調査を行う予定であった。調査対象者は生活保護の実施機関である地方自治体職員及び生活保護利用者とし、複数の自治体で実施する計画であった。しかし、新型コロナウイルス感染リスクのあるインタビュー調査への忌避があることに加え、相次ぐ臨時給付金事務を生活保護担当部署が担っている自治体が多く、調査協力する余裕がないことから、地方自治体の協力を前提とした調査を行うことが出来なかった。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、質的調査を予定している。対象となる地方自治体を確定し、所属機関の倫理審査委員会の承認を得た上で、実施する。収集したデータは統計ソフトでコーディングを行い、カテゴリ化したのち、生活保護利用をためらう理由の内容分析を行う。その結果については、学会発表および論文投稿を行う。
|