研究課題/領域番号 |
22K01978
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 新潟青陵大学 |
研究代表者 |
田中 瞳 新潟青陵大学, 看護学部, 准教授 (20406903)
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研究分担者 |
高田 拓明 東北大学, 医工学研究科, 特任助教 (60926111)
渡邊 香 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 准教授 (70610327)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 嚥下障害 / アイトラッキング / 認識プロセス / 誤嚥防止 / 誤嚥性肺炎 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の死因上位である肺炎、誤嚥性肺炎、窒息は嚥下障害と関連があり、誤嚥により致命的な影響を受ける可能性が高い。施設入所高齢者は重度要介護者であり、誤嚥防止には介護職による誤嚥兆候や状態変化の早期発見が重要である。しかし、介護現場における食事支援時の誤嚥防止に向けた観察の実態は明らかにされておらず、客観的指標による評価もないため、介護職が改善点に気づく機会が少ない。本研究ではアイトラッキング装置を用いて、食事支援時の介護職の観察視点と認識プロセスを客観的・定量的に明らかにする。これにより介護職の観察内容の実態と認識の特徴を踏まえた誤嚥防止に有効なスキル教育をより効果的に行うことを目指す。
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研究実績の概要 |
高齢者の死因上位である肺炎、誤嚥性肺炎、窒息は嚥下障害と関連があり、誤嚥により致命的な影響を受ける可能性が高い。施設入所者は介護職の支援を受けて生活している重度要介護者であり、誤嚥防止には介護職による誤嚥兆候や状態変化の早期発見が重要である。これまでの我々の研究では、施設入所高齢者の誤嚥防止強化には、誤嚥の早期発見と予防対応につながる介護職の観察強化が必須であること、介護職に向けた支援の必要性が示された。この支援には介護職の観察内容を客観的視点から評価し、現状の不足点を補足する必要があることが示唆された。特に、介護職が「自分だけでは食事援助時の誤嚥リスクに気付けない」と感じていること、観察は行っているが自分が何を観察しているのかは具体的に回答できないと認識している点には早急な対策が必要である。 誤嚥防止のために介護職に必要な効果的な食事観察のスキルを強化するには、介護職の観察スキルがどのようなものかを具体化・言語化して介護職の観察の実態をを客観的に評価し、現在は自覚的には行われていない行動についても明らかにする必要がある。アイトラッキング装置を用いて食事支援時の介護職の観察視点と認識プロセスを客観的・定量的に明らかにすることを目的とし、本年度は実験用動画作成のための打ち合わせ、素材収集に向けた準備を行った。ひとつの動画内で注視と瞥見を測定する方法について検討した。しかし、当初予定していた実験動画の完成には至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に計画していた実験用動画作成は新型コロナウイルス感染拡大防止のため高齢者施設での動画素材撮影が行えなかった等の理由で完了しなかった。この点は令和5年度に実施し、速やかに動画の作成を行う予定である。 また、継続課題の報告が次年度となったため、この点を含め、スケジュールを見直す。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は当初の予定に従って実験を実施する。 初年度は動画作成のために予定していた打ち合わせがオンライン会議システムでの実施のみだったため、令和5年度には対面での重点打ち合わせを迅速に行い、高齢者施設での素材撮影と動画作成を円滑に進める。 研究対象者は国内の高齢者施設に勤務している介護士20名程度を予定しており、参加者の確保に向けて条件・募集方法等を整備する。 令和4年度末から令和5年度初めに予定していた倫理審査申請が令和5年度申請になったため、遅滞なく申請するように努める。これはスケジュールの範囲内であるが、以降の予定が繰り延べにならないよう進める必要があり、当初の進行スケジュールに復するように令和5年度の実施計画全体を見直し調整する。
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