研究課題/領域番号 |
22K02008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
五石 敬路 大阪公立大学, 大学院都市経営研究科, 准教授 (30559810)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コロナ / 貧困 / 生活困窮 / 格差 / 就労支援 / 生活困窮者 / 研修・訓練型 / 仕事創出型 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
日本における生活困窮者に対する就労支援は「研修・訓練型」の支援が一般的である一方、海外においては「仕事創出型」の雇用維持効果が注目されてきている。しかし従来の政策評価研究では、公共による雇用創出は分析対象に含まれていたが、社会的企業等の仕事創出は含まれていなかった。日本ではそもそも社会的企業等の概念自体があまり知られていない。本研究の目的は、「研修・訓練型」と「仕事創出型」について、支援の有効性の観点から比較分析を行うことにある。分析対象は日韓における就労支援事業者である。評価手法として独自に開発した指標を用いる。この指標により、対象者の小さな変化を評価をとらえ、統一的な比較分析が可能になる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、生活困窮者の就労支援における「研修・訓練型」と「仕事創出型」について、支援の有効性の観点から、比較分析研究を行うことにある。当初の計画では、「研修・訓練型」として日本の生活困窮者自立支援制度における就労準備支援事業、韓国の国民基礎生活保障制度における自活勤労事業を想定し、「仕事創出型」として韓国の自活企業、社会的企業、社会的協同組合を想定した。2023年3月のソウルにおける韓国社会保障情報院主催のワークショップにおける発表(Introduction of KPS Visualizing Tool: For better understanding of employment services in Korea and Japan, Korea and Japan Workshop of Korean Social Security Information Service in Seoul, March 28th, 2023)は、これらの仮説について説明をするととともに、その検証するツールとしてKPS Visualizing Toolの内容と意義を紹介するものであった。 なお、2022年度における論文は、生活困窮者支援における就労支援を研究する前提条件としてコロナの影響を無視することができないため、その影響と対策を分析することに重点を置いている。 このうち、「コロナの感染率および死亡率の要因に関する予備的考察」では、生活困窮や居住環境がコロナの感染率と強く相関していることを示した。 また、「ウィズコロナ時代の生活困窮者支援と孤独・孤立対策」、「貸付化する貧困対策」では、コロナにともなう生活困窮への対応について論じたものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の研究方法は、就労支援対象者の小さな変化を評価するため、評価手法として「KPSビジュアライズツール」という独自の指標を用いることとしている。このツールを開発した京都自立就労サポートセンターを中心に、釧路市、沖縄県にて、記録をつけ続けている。また、一般社団法人ダイバーシティ就労支援機構は独自のスキームに基づく就労支援を行う事業者を支援しており、筆者も評価作業に参加している。評価にはKPSビジュアライズツールを使っている。千葉、岐阜、福岡の3か所で実施中である。 韓国での調査については、コロナのため2022年度夏まで現地での調査には制限があったが、8月下旬以降は制限が緩和されたため、日韓の実務関係者と意見交換をすることができた。 まず8月下旬に、韓国における就労支援のデータ管理を行っている韓国社会保障情報院の院長等と意見交換を行った。また2023年3月には、同国における就労支援の専門家らをまじえ、自立支援を担当する韓国の自治体担当者との意見交換を行った。その結果として、韓国の公的扶助制度における自立支援(韓国では自活支援事業と言う)においても、KPSビジュアライズツールは支援評価において有効だという意見を頂いた。 韓国におけるKPSビジュアライズツールを用いての評価実施に向けて、引き続き関係者との意見交換、調整を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
日本では引き続き記録を続け、データベースの拡張をはかる。 韓国では、まずは公的扶助制度における自活支援(自活勤労事業)での評価作業の実施に向けて、関係者との意見交換、協議を続ける。これら日韓の就労支援は、本研究における想定においては、共に「研修・訓練型」として位置づけられている。 一方、「仕事創出型」に位置づけている韓国の自活企業、社会的企業、社会的協同組合での調査実施については、自活企業でもあり、社会的企業でもあり、社会的協同組合でもある事業者があるので、その従業員への評価作業の実施に向けて協議する。 データが蓄積できた段階で、「研修・訓練型」と「仕事創出型」の有効性について統計分析を行う考えである。
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