研究課題/領域番号 |
22K02013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
横井 葉子 聖徳大学, 心理・福祉学部, 准教授 (10743255)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | スクールソーシャルワーカー / コンピテンシーモデル / 教育委員会 / 採用選考 / 指導主事 / リーフレット / コンピテンシー / 評価指標 / 連携・協働 |
研究開始時の研究の概要 |
研究者が2017年に実施した調査に基づき独自に開発したスクールソーシャルワーカーのコンピテンシーモデルをもとに,採用選考に適した評価指標(評価)およびそれを用いた選考の要領を手順化したパッケージを開発する. 2022年度には,採用に関する実態および鍵となるコンピテンシーの明確化,評価表の作成,選考実施手順のパッケージ化を行い,年度末には試行的に評価を実施する. 2023年度は,スクールソーシャルワーカーの助言・指導者によるチェック,年度末には本実施(1回目)を行う. 2024年度は,妥当性の検証および本実施(2回目),成果報告を行う.
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研究実績の概要 |
この研究は,研究者が開発したスクールソーシャルワーカーのコンピテンシーモデルに基づきスクールソーシャルワーカーの採用選考のためのコンピテンシー評価指標を開発することを目的としている。職務内容に応じて「学校の教員や関係機関の職員らと連携・協働しつつ,子どもやその家族が抱える問題を解決・改善できるスクールソーシャルワーカーの能力はどのような指標で評価・判定できるか」について明らかにし,採用時の選考に役立てるための研究を行っている。 研究方法は、スクールソーシャルワーカーを採用する地方自治体の教育委員会(4か所以上)の指導主事等(各1~2名)に対し対面またはオンラインで,プライバシーの保てる場所でインタビューを行い,スクールソーシャルワーカーの採用方法,職務との適合・不適合の実態,コンピテンシー項目についての意見を聞き取る。これをもとに,観察可能な行動から成る評価表(面接用と小論文用)および面接の実施手順(「実施要領」)を研究者が作成する。これらを用いて指導主事等に採用選考のシミュレーションを行っていただくとともに、評価表をスクールソーシャルワーカーに助言・指導を行うスーパーバイザー(4名以上)に開示してチェックを受ける。 これによって修正した評価表を採用選考に資するものへと改良し,教育委員会に評価項目を活用した採用選考が実施可能か判断いただき,実際に活用された場合はどのような形でどの評価項目を参考にされたか,良かった点と課題(活用されなかった場合はその理由)を聞き取る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度の前半は本務が忙しく研究の進展が得られなかった。 後半に調査に関する倫理申請を行い、6か月間の審査を経て年度月末に許可が出るまで、研究対象の候補となる7つの教育委員会に対し調査協力の打診を行い、そのうちの5つから内諾を得た。倫理申請の審査結果が出た後、内諾を得た教育委員会を訪問またはオンラインで調査協力に向けた説明を行い、文書で許可を得る手続きを進めた。年度末であったが、手続きは順調に進み、2024年度の1年間で調査を完了し、結果を出すことができる見込みとなっている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2024年度は、調査への協力許可が得られた少なくとも5つの教育委員会から①スクールソーシャルワーカーの採用選考の現状とコンピテンシーモデルに挙げられたコンピテンシーに関する意見、②採用選考(面接、小論文)へのコンピテンシーに基づく評価指標の取り入れ方、③採用選考に評価指標を取り入れた結果(取り入れなかった場合はその理由)の聞き取りをインタビューを通じて行う。あわせて、スクールソーシャルワーカーに対する指導・助言を行っている4名のスーパーバイザーにコンピテンシーモデルに挙げられたコンピテンシーに関する意見をインタビューで聞き取る。2024年度に入ってからは、順調な運びでインタビューが開始できているが、教育委員会が求める(地域の求めに応じた)スクールソーシャルワーカーの実践能力とは何かを丁寧に聞き取り、的確な評価指標を選ぶことが成否の鍵である。
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