研究課題/領域番号 |
22K02030
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
田中 真 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (30400146)
|
研究分担者 |
小山内 隆生 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (50204178)
加藤 拓彦 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (50250626)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | ピア・サポート / 精神障害者 / 退院促進 |
研究開始時の研究の概要 |
精神科病院に長期入院する精神障がい者の退院促進には,社会資源の充実の他に社会復帰への不安を取り除くことが必要であるが,その際には地域生活を継続している精神障がい者によるピア・サポートが効果的であり,心理的側面に配慮した関わりが可能になる.本研究では,ピア・サポーター養成講座を修了し地域生活を継続している精神障がい者が,長期入院する精神障がい者にピア・サポートを実践することによって,長期入院患者の地域移行が促進するかについて検証する.そして,その過程における現状と課題を分析し,ピア・サポーター養成から長期入院する精神障がい者への支援までに必要なピア・サポーター養成プログラムを開発する事とした.
|
研究実績の概要 |
2023年度は、引き続きコロナ禍で調査が中断していた通院患者に対するアンケート調査を行った。アンケート内容は1.現在退院を希望しているか、2.退院に対する不安はあるか、3.退院に対する不安を相談する人はいるか、4.ピア・サポートの取り組みを知っているか、5.ピア・サポートの支援を受けたいか、6.ピア・サポートにそのような事を期待するか、7.ソーシャルサポートを受けている程度や対象についてである。現在入院患者40名、通院患者40名のアンケート調査が終了し、データを解析中である。現在明らかになっている点は以下のとおりである。 1.精神科病院に通院または入院している精神障害者は、主に大切な人や家族からのソーシャルサポートを受けており、反面友人からのサポートは低いと感じていた。 2.主たる相談相手は多い順に家族、その他の医療従事者、主治医、当事者、友人であった。3.主たる相談相手ごとのソーシャルサポート得点を比較したところ、友人を主たる相談相手にしている者は、主治医やその他の医療従事者を主たる相談相手にしている者に比べソーシャルサポート得点が高かった。4.ピアサポートの認知度は3%と低いものの、77%の者がピアサポートに興味を抱いていた。5.ピアサポートに興味があるものはそうでない者に比べソーシャルサポート得点が高かった。 解析結果は論文にまとめ、本年度中に投稿予定となっている。 2023年度も引き続きピアサポーターのミーティングに参加し、話し合いの内容について録音、解析を行っている。ピア・サポーターは、2023年度は精神科病院に入院している患者や、医療関係者、一般市民を対象に語りの活動を実施し、その内容についてもミーティングで話し合いを行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ピアミーティングの実施回数が当初の予定よりも少なく、十分なデータが得られていない。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、調査結果の成果を取りまとめ、学会発表、論文作成及び投稿を中心に行う。
|