研究課題/領域番号 |
22K02032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
金木 ちひろ (河村ちひろ) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00290065)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 障害者総合支援法 / 地域支援事業 / 地域活動支援センター / 精神障害 / 相談支援 / 地域福祉 |
研究開始時の研究の概要 |
『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律』による地域支援事業である地域活動支援センター事業をめぐる現状を把握することにより、障害者支援および地域支援における施策上の課題を明らかにすることを目的とする。 2022年度は質問紙調査を実施し、2023年度はその結果を補完するインタビュー調査を実施する。2024年度は分析結果をふまえた施策上の提言を行うことを目指す。 研究の実施にあたっては地域自立支援協議会に参加する専門職および当事者の協力を得て、現場の実状から発せられた問題意識を元にした調査の実施および関連施策も見据えたうえでの全国共通ならびに地域特有の課題について検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(以下、総合支援法)に基づく地域支援事業のひとつである地域活動支援センター(以下、地活)の運営およびそこで行われている支援についての実状とその背景にある事業の促進要因・阻害要因を明らかにすることである。3年間の研究期間の初年度である2022年度は、地活を運営する事業所を対象に、運営基盤、支援事業の内容、支援にあたる職員、支援を受けている障害者等の状況について明らかにする目的で質問紙調査を行うためのプレ調査(主にヒアリング)と調査内容の再検討を行った。 当初の調査内容を、運営法人に関する基本情報(組織、財政)、事業内容(Ⅰ~Ⅲ型の別、支援内容の詳細、併設しておこなっている事業の有無、相談支援の内容)、職員(資格、経験、研修の有無など)、支援を受けている障害者等の内訳などを想定したうえで調査内容を吟味した。事業者や自治体の関係機関におけるヒアリングから、利用者への日々のプログラム提供とともに地域住民から寄せられる相談件数は多く、内容も多岐にわたる。たとえば主な対象を精神障害者としている事業所では、ひきこもりの例に関する相談、未治療と思われる例など、多様な対応を求められており、特に運営規模が小さい事業所では相談支援には限界がある。限られた予算と人材という課題の他に、相談に応じる職員のスキル向上といった課題のあることも示唆された。一方で、自治体の保健所など関係機関からは地活のように多様なニーズを受け止められる事業の一層の充実を求められており、地活あるいは総合支援法の地域支援事業だけの問題ではなく地域の障害者施策および地域福祉施策全体の課題としてとらえる必要性が改めて示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査設計のためのプレ調査(主にヒアリング)と調査内容の再検討に時間がかかったために、初年度に予定していた質問紙調査の実施完了までには至らなかった点で進捗に遅れがある一方、プレ調査の過程で、当初予定した調査内容に加えるべき項目の検討をおこなうことができ、量的な実情把握を行ううえでの検討が十分できたために、おおむね順調に進展していると言える。 初年度ヒアリングで、以下の項目を調査に取り入れる方向性について検討することができた。それらは、職員の経験年数・研修の有無と支援スキル(特に電話相談に関して)との関連、アウトリーチ実践や多機関との連携に関すること、地活プログラム参加者以外で利用には至らない相談者に関する実状、地活プログラム利用を終了した人々と地活とのかかわり関する実状、地域のデイケアと地活とのいわゆる棲み分け、利用者の利用年数と新規利用者受入れの実状、いわゆる障害に関する課題以外の地域課題(外国にルーツのある住民、低所得問題等)と地活との関わり、である。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間2年目から3年目にかけては質問紙調査による量的把握とともにインタビュー調査による質的把握を並行しながら実情把握をおこなっていく。全国区市町村の地域活動支援センターから無作為に抽出した事業所を対象、郵送による依頼で無記名式自記式質問紙を配布・回収する他、インターネットを活用した回収も併せて行い、回答率をあげる工夫をおこなう。質問内容は、運営法人に関する基本情報(組織、財政)、事業内容(Ⅰ~Ⅲ型の別、支援内容の詳細、併設しておこなっている事業の有無、相談支援の内容)、職員(資格、経験、研修の有無など)、支援を受けている障害者等の内訳、とする。 地活の推進に関する背景要因を探るインタビュー調査では、研究参加者を地域活動支援センター職員のうち、量的調査に参加した施設の他に、先駆的開発的事業を行っている施設、当該地域の行政や医療機関などの関係者への聞き取りも行う。訪問してインタビューを行う方法に加え、インターネットによる遠隔面接の方法も考慮する。質問内容は、地活を積極的に推進できる自治体の制度・行政や地域住民その他にかんする地域の背景(ポジティブ要因)または積極的に推進できない背景(ネガティブ要因)、障害者への直接的支援を超えて地域福祉の拠点としての事業を行っている例とその背景、等を含むこととする。
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