研究課題/領域番号 |
22K02042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
長沼 洋一 東海大学, 健康学部, 講師 (60558881)
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研究分担者 |
石田 賀奈子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (50551850)
長沼 葉月 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (90423821)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 学生支援 / 生活困窮学生 / キャンパスソーシャルワーク / 生活困窮者 / 経済的支援 / ソーシャルワーク |
研究開始時の研究の概要 |
コロナ禍により大学生への経済的支援が注目されたが、これまで生活困窮学生の困窮状態の改善や学業の継続に向けた支援は十分に検討されてこなかった。本研究は、生活に困窮する大学生が抱える支援ニーズと、望ましい支援体制の在り方を明らかにすることを目的とする。①経済的に困窮している大学生が直面した多様な生活課題を明らかにするための事例調査、②全国の大学の学生支援部署に対する困窮学生への支援の実態に関する調査、③困窮した大学生への支援の詳細に関するキャンパスソーシャルワーカーらに対する活動調査を行う。三つの調査データを組み合わせ、経済的に困窮した大学生への支援体制をどのように構築すればよいか、提案する。
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研究実績の概要 |
本研究は、生活に困窮する大学生がどのような支援ニーズを抱えているかを明らかにし、どのような支援体制を整えればよいかを明らかにすることを目的とする。そのために2022年度は①経済的に困窮していた大学生(卒業生を含む)が直面していた多様な生活課題を明らかにするための事例調査、②全国の大学の学生支援部署に対して生活に困窮する大学生への支援の実態に関する質問紙調査に取り組んだ。 ①の大学生調査については、研究倫理審査の承認は得ており、調査協力者への依頼を得ている段階である。 ②については全国の大学を対象とするオンライン質問紙調査を実施した。調査時期が予定より遅れ、実施時期は年度末となった。調査対象は全国の大学であり文科省の「大学一覧」より住所情報の得られた805か所に依頼状を発送した。依頼状にオンラインフォームのURLとQRコードを記載し、依頼状に付された研究の趣旨に同意が得られた場合に任意で回答を求めた。オンラインフォームにアクセスされた180件のうち同意が得られたのは161件であった(161/805=19.9%)。以前に研究代表者が行った同様の調査では752大学中436か所(58.0%)からの回答があったため、前回調査からは大幅に回収率が低下しており、オンライン調査にあわせた調査方法の工夫が今後必要であると考えられた。データは詳細な分析中であるが、コロナ禍が始まった2020年度には多彩な困窮学生支援策が展開されていたが、2022年度には規模が縮小していること、また国が設けた「緊急小口資金」のような福祉制度はあまり紹介されていないという結果が見られている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①の大学生調査については、研究者の想定外の家庭の事情により、調査の進捗がやや遅れ気味ではあるが、調査は継続中であるため、大きな遅れなく実施はできそうである。 ②全国大学調査に関しては調査の実施時期が年度末にずれ込んだため、分析が十分に進んでいない。調査そのものは終わっているため、分析等を急ぎ、当初の計画通り秋の学会等にて発表する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
①の生活困窮大学生を対象とする調査については、引き続き調査協力者へのインタビューを進め、インタビュー結果の分析を進める予定である。 ②の全国の大学を対象とする調査については、今後分析を急ぎ、2023年度中に結果を学会等で報告する予定である。 当初の研究計画で予定されていた、生活困窮学生への手厚い支援を行っている大学のキャンパスソーシャルワーカーらに対する詳細な聞き取り調査については、②の分析結果に基づいて着手する予定であるため、半年から1年程度の遅れが見込まれる。本年度中に研究計画を取りまとめ、研究倫理審査を受ける予定である。
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