研究課題/領域番号 |
22K02076
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
小高 真美 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (60329886)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 自殺予防 / ソーシャルワーク / ポストベンション / 支援者支援 / 事後対応 / PTSD / ソーシャルワーカー |
研究開始時の研究の概要 |
①クライエントの自殺がソーシャルワーカーに与える影響を明らかにする。 ②クライエントの自殺が起きた後に、ソーシャルワーカーが実践すべき対応のあり方を明らかにする。 ③上記①②から得られた成果および先行研究や専門家による知見を整理し、ソーシャルワーカーが活用できる、自殺の事後対応マニュアルを開発し、普及に努める。
|
研究実績の概要 |
東京社会福祉士会全会員(約4000人)を対象に、ウェブおよび紙媒体でのサーベイ調査を実施した。調査項目は下記の通りである。①自殺予防ゲートキーパー知識・スキル評価尺度:GKS(小高ほか 2022)、②自殺に対する態度尺度日本語版:ATTS日本語版(Kodaka et al. 2013)、③Cltの自殺の経験に関する項目、④改訂出来事インパクト尺度日本語版:IES-R(Asukai, et al. 2002)、⑤Cltが自殺で亡くなった後に受けたサポートに関する項目、⑥組織的な事後対応に関する項目、⑦対象者の属性。 まずはIES-Rの得点およびカットオフ値以上の割合、クライエントの自殺後に受けたサポートの有無、組織としての事後対応の有無について記述統計を算出した。また、IES-R得点に関連する因子を検討するために、クライエントとの心理的な近さや自殺への自責を問う項目との相関係数を算出した。 その結果、クライエントの自殺によりPTSD症状を経験するソーシャルワーカーが一定数いる一方で、組織でのサポート体制が十分でないことが課題として浮彫にされた。事後対応の組織化や手引きなどの開発が急務であることが明らかとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、クライエントの自死を経験したソーシャルワーカーを対象としており、非常にセンシティブな内容を扱うことから、調査内容を当初の計画以上に慎重に検討することとした。そのため調査の開始までに予定よりも多くの時間(倫理審査承認までの時間を含む)を要した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、クライエントの自死を経験したソーシャルワーカーのニーズをより明確にすべく、インタビュー調査の実施を行うとともに、クライエントの自死が発生した際に使用できる組織マニュアルなどの開発に向けた調査を行う予定である。
|