研究課題/領域番号 |
22K02088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
山元 涼子 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (50580429)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脂肪肝 / ビタミンB6 / NAFLD / NASH |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)発症に対するビタミンB6の役割を明らかにすることを目的とする。本研究を遂行することによって、ビタミンB6欠乏がNAFLD/NASH発症の主たる原因か否かが明らかとなり、病態解明の一助になることが期待される。さらに、ビタミンB6摂取によるNAFLD/NASHのための食事療法・栄養指導のための基礎的知見の構築へ貢献できる。
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研究実績の概要 |
活性型のビタミンB6(VB6)であるピリドキサールリン酸(PLP)が脂肪肝や脂肪肝炎を発症している人では低下していることが報告されており、VB6欠乏は脂肪肝の発症に寄与することが示唆されている。動物実験において、糖質メインの飼料給餌でのVB6欠乏は脂肪肝を発症するとの報告があるが、高脂肪食条件でのVB6欠乏の影響はほとんど明らかになっていない。昨年度までに、C57BL/6Jマウスを用いて高脂肪食条件下でVB6欠乏の影響を調べた結果、肝臓の炎症は確認されたものの、脂肪肝は発症していなかった。そこで、今年度は昨年度よりも飼育期間を延長し、再度C57BL/6Jマウスを用いて高脂肪食条件下でのVB6欠乏の影響を調べた。その結果、血中のトリグリセリド(TG)および遊離脂肪酸(NEFA)は高脂肪食を摂取したマウスと(HFD群)VB6が不足した高脂肪食を摂取したマウス(HFD-B6群)では差が見られなかったが、血中の総コレステロール(TC)およびリン脂質(PL)は、 HFD-B6群では低値を示した。また、肝臓の総脂質、TG、TC、PLについてもHFD-B6群は低値を示し、肝臓の組織学的検査では、脂肪肝の発症は確認されなかった。さらに、肝臓中の遺伝子発現解析の結果では、高脂肪食条件下でVB6が欠乏することで、脂質合成関連遺伝子の発現が抑制されることが確認された。このことから、高脂肪条件下でのVB6欠乏は脂肪肝の発症には寄与せず、VB6欠乏と脂肪肝の発症にはエネルギー産生栄養素のバランスも関係している可能性が示唆された。 次に脂肪肝や脂肪肝炎の病態発症に伴いVB6代謝に変動が見られるかを明らかにするために、VB6およびその代謝物の分析条件の確立、VB6代謝に関わる遺伝子発現の分析条件の確立を行った。現在、脂肪肝、脂肪肝炎のモデルマウスを用いてこれらの因子について解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度予定していた実験を進めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
脂肪肝および脂肪肝炎発症時におけるVB6の代謝変動の解析を中心に進めていく。また、VB6付加が脂肪肝に及ぼす影響についても検討予定である。当初、動物実験をメインに計画を立てていたが、予算や進捗状況の関係から、場合によっては動物細胞を用いた試験系に切り替えて進めていく予定である。
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