研究課題/領域番号 |
22K02090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
赤松 利恵 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50376985)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 食生活 / 健康 / QOL / 食行動 / 食物選択 / 健康な食事 / 食の楽しみ |
研究開始時の研究の概要 |
日本では健康な食環境整備が注目されているが,人は必ずしも合理的な行動をとるとは限らない。なぜならば,「健康な食生活にすると,食の楽しみがなくなる」と考える者がいるからである。本研究は,健康の維持増進だけでなく,食のQOL向上をも目指し,健康な食行動を促進する「食の楽しみ」の解明と習得方法の検討を行う。 具体的には,1) 健康な食行動を促進する「食の楽しみ」をもっている者の特徴,2) 食関連企業が打ち出す「食の楽しみ」の検討,3) 不健康な「食の楽しみ」から健康な「食の楽しみ」への変容の検討の3つの研究を行う。
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研究実績の概要 |
1年目である2022年は,大きく分け,3つのテーマで研究を進めた。1) アメリカで開発されたEpicurean eating(美食家の食の楽しみ)尺度に関する研究,2) 食事量に関する研究,3) 食選択に関わるメニュー名に関する研究。1) Epicurean eating尺度については,日本の食文化の影響が考えられ,今後の課題も残されたが,下位尺度「美食家志向」については,得点が高い者の特徴の検討結果からも,日本人でもある程度の妥当性は確認できたといえる。一方,下位尺度「スーパーサイズ嗜好」は,男性と女性に分けて解析した結果から,日本人に適した項目検討の必要性が示唆された。2) 食事量に関する研究では,適量注文をしている者は,健全な食生活だけでなく,地球環境への配慮や食に関する感謝の気持ちも重視していたことから,多様な食態度を持つことが適量注文の行動につながることが考えられた。また,自身の適正食事量を過大評価する男性では,肥満の割合が高く,適量注文に向けた教育の必要性が示唆された。3) 食選択に関わるメニュー名に関する研究では,今年度はメニュー名の特徴を把握するため,質的研究を行い,メニュー名に用いられる修飾語として,【味覚系】【食感系】【情報系】の3個のカテゴリと15個のサブカテゴリを抽出した。さらに,この結果をもとに,大学生を対象に,メニューの魅力に関する調査を実施した。2022年度は,これらの研究について学会発表(3本)を行い,論文としてまとめ投稿した(現在査読中)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「食の楽しみ」の評価尺度を作成をすることが2022年度の大きな目的であった。現在,論文投稿し,ほぼ採択まで査読も進行している。以上により,概ね順調に進んでいるとした。
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今後の研究の推進方策 |
「食の楽しみ」の評価尺度が作成できたことから,申請計画通り,この尺度を活用して,健康な「食の楽しみ」への変容プログラムを検討する。
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