研究課題/領域番号 |
22K02096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
駿藤 晶子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (40457883)
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研究分担者 |
相澤 清晴 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (20192453)
鈴木 志保子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (50325817)
飯田 綾香 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (70739169)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | AI / アプリケーション / 食事調査 / 管理栄養士 / 栄養食事指導 / セルフモニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
国民が自らの食事内容をセルフモニタリングしながら、管理栄養士による専門的なアドバイスのもとに生活習慣を整えることの意義は大きい。そこで本研究では、AIの技術を搭載した食事記録アプリを活用し、記入・入力するのが面倒で途中でやめてしまうことの多い食事記録の手間を省き、ユーザの継続性を担保しながら、管理栄養士がユーザの記録を基に食事指導を行うこの一連の流れをスタンダードなものとして確立させる。この目的を達成するために、様々な年代、生活背景をもつユーザによるAIシステムの栄養指導業務利用への実用性の検証、管理栄養士が的確な栄養指導を行いやすくするためのAIシステムの課題抽出、システムの機能向上を行う。
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研究実績の概要 |
現在、スマートフォン用のアプリを用いた食事記録ツールは、一般の人々が食事内容をモニタリングする際に広く活用されている。我々はこれまでの研究によって、AIによる栄養価算出は、管理栄養士による修正を加えることで、最も真の値に近いとされるエネルギー・栄養素量と比較してその一致性は向上し、偏りを補正することができることを確認している。本研究では、AIの技術を搭載した食事記録アプリを活用し、対象者が記入・入力するのが面倒で途中でやめてしまうことの多い食事記録の手間を省き、対象者の継続性を担保しながら、管理栄養士がユーザの記録を基に食事指導を行う一連の流れをスタンダードなものとして確立させることを目的に下記の2つの課題に取り組む。 (1)様々な年代、生活背景をもつユーザによるAIシステムの栄養指導業務利用への実用性の検証 (2)管理栄養士が的確な栄養指導を行いやすくするためのAIシステムの課題抽出、システムの機能向上を行う 2022年度は、一般の方々とアスリートの食事記録にAIシステムを用いて検証を行った。一般の方々には、食事写真撮影とアプリによる食事記録を実施してもらい、算出されたエネルギー・栄養素量を管理栄養士が確認した。結果から、AIシステムを使用することによって栄養価算出時間が短縮する、つまり管理栄養士業務軽減化につながることが示唆された。また、アスリートを対象にAIシステムを用いて食事記録を行うにあたり、同時に実施した頻度法の結果と比較したところ、AIシステムと頻度法の栄養価算出結果が近似していることが明らかになった。さらに、ビタミン・食物繊維に関しては、AIシステムの方が頻度法よりもむしろ正確な栄養素等摂取量を算出できていた。このことから、アスリートにおいてもAIシステムによる食事調査に有効性があることが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度において「一般市民とスポーツ選手(アスリート)に対しての実用性の検証」は当初の計画通りに順調に遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は、対象者の疾患を持つ患者や高齢者に焦点をあてて、引き続き管理栄養士がAIシステムを使用した際の実用性の検証を行っていく予定である。また、論文発表を視野に入れて準備を進めていく。
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