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質量分析による動物性素材の迅速な種と品種さらに品質の判別

研究課題

研究課題/領域番号 22K02130
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

梶原 英之  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 高度分析研究センター, 再雇用職員 (40370647)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード質量分析 / 動物性素材 / 判別 / データベース / タンパク質 / ウイルス / イヌ
研究開始時の研究の概要

質量分析を用い、動物性素材(絹、獣毛、羽毛、皮革、クモ糸、角など)の種と品種、さらに品質まで10分で判別する技術を開発した。現時点で、どのアミノ酸で切断され、劣化に伴ってどのアミノ酸がどれくらいの速度で修飾されるのか、詳細なメカニズムはわかっていない。本課題で種・品種さらに品質まで判別できる根拠、これらの基礎的裏付けを得る。また、絹やニワトリ羽毛の品種判別はできたが、羊毛やグース羽毛でも品種さらに品質までわかるのか調べられていない。どこまで本法で判別きるのか、その限界を知る。本課題で集められた質量スペクトルをデータベース化し、誰でも使えるように公開することを目的とする。

研究実績の概要

質量分析を利用した獣毛その他について種さらには品種の判別ができるかということで研究を進めている。羊毛あるいは他の動物、イヌ、ウマ、アルパカなどヒトを含む獣毛については判別することができた。これらについては暫定的なデータベースを構築することができた。
よって品種の識別ができないか、イヌを材料に判別を試みた。これにはつくばワンワンランドの全面的な協力を得ることができた。見た目にもはっきりと体毛が異なる犬種を選んでサンプリングしたが、これらを分析したところ、差が見られなかった。洋犬および日本犬の間にも違いは見られなかった。ネコについても協力が得られる予定だったが、あまり期待できないという理由で中断した。ニワトリ羽毛については、はっきりとした品種間差が見られたが、犬種については差が見られなかったのは意外であった、羊毛の品種間差が見られるか否かはこれから検討しなければならないが、毛を重要ポイントして品種改良が行われてきたので、品種間差がある可能性はあると思われる。
本分析法の応用についても検討した。ここで使用するMALDI-biotyping法はヒト病原菌に対して開発された方法だが、ウイルスについては行われてこなかった。その理由は2つあると思われる。分子量が大きくてそのままでは分析に適さないことと、感染の問題である。植物ウイルスについては感染の問題はないのでそれを用いて方法を検討した。うまく短時間に分析する方法を開発した。それは動物ウイルスについても有効で事前の不活化もできた。この方法について特許出願をした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定どうり進んでいると考えている。開発した方法を使って特許出願もできた。イヌの犬種は判別できないという想定外の結果も得られたが、ニワトリ羽毛はできた。グースなどの品種間差はみられる可能性は十分にあると期待している。

今後の研究の推進方策

いろいろな獣毛と羽毛を集めたい。農研機構内でもある程度集められるが、業界団体に接触するのが近道だと思われる。犬種の判別のためにつくばわんわんセンターの協力を得たが、その経験が役に立つと思われる。

報告書

(1件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] シルクの品質と品種を科学的に知るために(総説)2023

    • 著者名/発表者名
      梶原英之
    • 雑誌名

      シルクレポート

      巻: -

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] MALDI Biotyping of Silkworm, Eri-Silkworm, and Wild Moth Cocoons towards the Identification of Species, Races, and Qualities2022

    • 著者名/発表者名
      Kajiwara Hideyuki、Murakami Ritsuko、Nakajima Kenichi、Kosegawa Eiichi、Konno Kotaro
    • 雑誌名

      Journal of Fiber Science and Technology

      巻: 78 号: 9 ページ: 153-160

    • DOI

      10.2115/fiberst.2022-0019

    • ISSN
      2189-7654
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 質量分析によるウイルスの迅速同定とデータベースの構築2023

    • 著者名/発表者名
      梶原英之、村上理都子、久保田健嗣、渡邉聡子
    • 学会等名
      日本電気泳動学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 私と電気泳動2023

    • 著者名/発表者名
      梶原英之
    • 学会等名
      日本電気泳動学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 絹品種同定のための質量スペクトルデータセットの収集2023

    • 著者名/発表者名
      梶原英之
    • 学会等名
      日本蚕糸学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] スズメバチ幼虫が産生する絹糸の質量分析による迅速な種の判別2023

    • 著者名/発表者名
      梶原英之、亀田恒徳
    • 学会等名
      日本応用動物昆虫学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] パネルディスカッション「生命科学と電気泳動(医学・薬学・農学・工学・教育)2022

    • 著者名/発表者名
      大藤道衛、中田宜之、曽川一幸、島崎洋次、川井隆之、梶原英之、井本真由美
    • 学会等名
      日本電気泳動学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 質量分析による繭および絹の種と品種の判別法の改良2022

    • 著者名/発表者名
      梶原英之、村上理都子、伊賀正年、小瀬川英一
    • 学会等名
      日本蚕糸学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 「プロテオミクス解析への活用」. 書籍「キャピラリー電気泳動のデータ解析と分析テクニック」2023

    • 著者名/発表者名
      梶原英之
    • 出版者
      技術情報協会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [産業財産権] 質量分析によってウイルスを検出する方法2023

    • 発明者名
      村上理都子、梶原英之、久保田健嗣、渡邉聡子
    • 権利者名
      村上理都子、梶原英之、久保田健嗣、渡邉聡子
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2023-067519
    • 出願年月日
      2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [産業財産権] 動物性素材の由来種、品種及び/又は品質を試験する方法及びシステム2022

    • 発明者名
      梶原英之
    • 権利者名
      梶原英之
    • 産業財産権種類
      特許
    • 公開番号
      2022-174882
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2023-12-25  

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