研究課題/領域番号 |
22K02132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
新井 博文 北見工業大学, 工学部, 教授 (70295848)
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研究分担者 |
高杉 美佳子 九州産業大学, 生命科学部, 准教授 (60305802)
山下 浩 北海道科学大学, 薬学部, 教授 (60337045)
福永 健治 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (30278634)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生薬 / エゾウコギ / トウキ / アレルギー / マスト細胞 / ケミカルメディエーター / 細胞内シグナル伝達 / 機能性食品 |
研究開始時の研究の概要 |
花粉症等のI型アレルギーは、社会全体の生産性を低下させることからその解決が急務となっている。近年、I型アレルギー症状を予防・軽減する作用を示す食品成分が副作用が少ないことから注目されている。植物生薬は、有効成分を多く含む根等の一部分から得られる医薬品であり、漢方薬の材料として処方される。北海道から北日本に分布するエゾウコギおよびトウキは、その根が生薬として用いられているが、葉等の地上部分はほとんど利用されていない。本研究では、エゾウコギおよびトウキ地上部のアレルギー抑制作用を培養細胞および動物実験により明らかにし、植物生薬未利用部の機能性食品としての有効活用を目指す。
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研究実績の概要 |
花粉症等のI型アレルギーは、社会全体の生産性を低下させることからその解決が急務となっている。近年、I型アレルギー症状を予防・軽減する作用を示す食品成分が副作用が少ないことから注目されている。植物生薬は、有効成分を多く含む根等の一部分から得られる医薬品であり、漢方薬の材料として処方される。北海道から北日本に分布するエゾウコギおよびトウキは、その根が生薬として用いられているが、葉等の地上部分はほとんど利用されていない。本研究では、エゾウコギおよびトウキ地上部のアレルギー抑制作用を培養細胞および動物実験により明らかにすることを目的とする。 令和4年度は、エゾウコギおよびトウキ抽出物のケミカルメディエーター放出抑制活性評価を実施した。エゾウコギおよびトウキの葉および根から熱水抽出物を調製した。ラット好塩基球性白血病細胞株RBL-2H3をIgEとともに培養し、試料存在下で抗原を加えて刺激した。培養上清に放出されたヒスタミンをHPLC/蛍光検出で定量した。マウスマスト細胞株PB-3cをアラキドン酸とともに培養し、試料存在下でカルシウムイオノフォアA23187で刺激し、細胞が産生するロイコトリエンB4(LTB4)をHPLC/UV検出で定量した。 その結果、エゾウコギおよびトウキ共に葉抽出物が根抽出物よりも高いヒスタミン放出抑制活性を示し、濃度依存的抑制効果も認められたが、LTB4産生抑制効果については葉および根抽出物の活性に有意な差は認められなかった。エゾウコギおよびトウキ共に葉抽出物のポリフェノール量が根抽出物よりも有意に高かったことから、ヒスタミン放出抑制効果の活性物質としてポリフェノールが推測された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度の当初計画における目標は、生薬(エゾウコギおよびトウキ)地上部のケミカルメディエーター(ヒスタミンおよびLTB4)放出抑制活性評価であり、達成度は概ね順調であると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は当初計画通り、生薬(エゾウコギおよびトウキ)地上部のケミカルメディエーター放出抑制作用機序を明らかにし、その活性成分の同定を試みる方針である。
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