研究課題/領域番号 |
22K02136
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
朱 春紅 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (80773100)
|
研究分担者 |
施 建 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (40735867)
森川 英明 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (10230103)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | スマートテキスタイル / 温度調節 / ナノファイバーカバーリング糸 / 相転移材料 / 芯鞘構造 / ウェアラブルテキスタイル / 体温調節 / 熱中症発症予防 / 相転移 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、体温付近で相転移する材料を用いて、温度検知材料と共に新規ナノファイバー複合糸として提案する。相転移材料や温度検知材料の添加量が複合糸の体温調節機能に及ぼす影響を明らかにし、さらに衣類への着用可能性を検討することで、体温調整・高温検知可能なウェアラブルテキスタイルの新規設計手法の確立を目的とする。 本研究によって、機能性複合糸からなる、熱中症発症リスクの低減ができる快適なウェアラブルテキスタイルの新規設計手法が確立できれば、将来的には熱中症発症が予防でき、コロナ禍における医療救急現場の医師・看護師・救急隊員にも役立つと考えている。
|
研究実績の概要 |
本研究は熱中症発症予防を目指した着用可能な、自動的体温調節できる複合糸の新規創製、および糸からなる快適なウェアラブルテキスタイルの開発方法を提案し、その設計手法を確立することを目的とする。 これまでは相転移材料を用いた複合糸の開発方法の確立について検討を行った。そこで、紡糸電圧を8、10、12、14、16、18 kV、紡糸速度を0.4、0.6、0.8、1.0、1.2、1.4 mL/h、および針からコレクタの距離を65、70、75、80、85、90 mmの各条件において、ナノファイバー複合糸を作製した。評価した結果、ナノファイバーの繊維径が細くて均一な紡糸条件を明確にした。 本年度は該当複合糸の評価及び複合糸からなる織物に対する評価を行った。そのうち、複合糸の引張特性、洗濯耐久性、耐摩耗性を有することが評価できた。また、示差走査熱量計(DSC)を用いて、作製した糸のエンタルピーを評価することができた。さらに、複合糸から織物を作製し、赤外線サーモグラフィーを用いて、加熱板の温度の上昇とともに織物の表面温度を評価した。その結果、VO2を含有する複合糸から作製した織物はVO2なしのサンプルより10℃前後の温度上昇を抑制できた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
サンプルの作製パラメータの検討が予定より進んでいたため、今年度のサンプルに関する評価も計画以上に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
まず、1年目、2年目の研究成果より、複合糸を用いて生地の作製、および一部の評価ができたため、今後はさらなる評価及びメカニズムの検討を行う。 そのほか、最終年度として、本研究のまとめを行い、パーソナル熱管理用スマートテキスタイルの作製方法や評価方法についてまとめていく予定である。
|