研究課題/領域番号 |
22K02138
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
松本 雄一 佐賀大学, 農学部附属アグリ創生教育研究センター, 講師 (80538265)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | マメ科 / ニコチアナミン / アンジオテンシン / アンジオテンシン変換酵素 / 野菜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終目標は以下の4つの小課題に取り組むことで,各種農作物・食材のNA含有量およびその安定性,SARS-CoV-2受容体であるACE2の阻害性を解明する。 ・NA含有量・ACE2 阻害性の高い植物種・部位の解明(課題1) ・NA含有量・ACE2 阻害性に及ぼす収穫時期・品種の影響(課題2) ・各農作物のNA生合成に及ぼす金属条件(種類・多少)の解明(課題3) ・加工・調理や保蔵条件による食品中NA含有量・ACE2 阻害性への影響(課題4)
|
研究実績の概要 |
昨年度調査したエダマメ,ダイズ,アズキ,アピオス,ヒカマ,ムクナおよびラッカセイに加えサヤインゲンおよびフェヌグリークの葉と種子を調査した.調理による影響については,ダイズは浸漬後に15分,30分,45分,60分の煮熟を,アズキは浸漬後に30分の煮熟を,サヤインゲンは直接3分,5分,7分,9分の煮熟を行った. サヤインゲンの100g-FW当たりのNA含量は2.8mgであった.過去の調査で豆のみが17.5mg,莢が0.2mgでサヤインゲンの豆はマメ科の中で比較的NA含量が高いという報告があったが,今回の調査により莢ごとの場合はサヤインゲンの新鮮重当たりのNA含量はマメ科の中でそれほど高くないと考えられた.過去に購入品の野菜を乾燥重当たりで比較したときダイズ,アズキ,インゲンマメがマメ科の中でNA含量が高かったという報告あるが,土壌金属の影響を除いて比較した昨年のダイズ,アズキ,今回のサヤインゲンの乾燥重当たりのNA含量も過去と同じくらいであり高い傾向があった.また,フェヌグリークの葉は100g-FW当たり0.7mg,種子は7.5mgであり,マメ科では種子のほうが葉より含量が高くNAの摂取に適していると考えられた. 調理後はNAが減少する傾向がみられ,水浸漬後30分の煮熟を行ったダイズとアズキではそれぞれ48.8%と56.7%と減少率が高かった.水浸漬ではそれぞれ11.6%と23.1%と含量の減少率が低いこと,ダイズにおいて煮熟時間とともにNA含量が減少していることから,煮熟がNA減少の主な要因と考えられた. 昨年の結果も含め,調理して摂取することを考えると,マメ科野菜の中でもエダマメ,サヤインゲン,アピオス,ムクナはNA摂取に向けた食材として有望と考えられた
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調理食品においてニコチアナミン摂取に適した食材を選定でき、さらに調理による影響からその適切な調理法についても検討することが可能となった。一方で気象災害などにより栽培試験が遅れているため改めて栽培試験を進めていく。
|
今後の研究の推進方策 |
ニコチアナミン摂取にむけて有望な素材のうちこれまで調査が十分に行われていないものを中心に栽培試験も含めて調査を進めていく。特にキク科作物について検討を行う。
|