研究課題/領域番号 |
22K02139
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
石井 陽子 長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (00361949)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 血管内皮細胞 / 炎症 / ポリフェノール |
研究開始時の研究の概要 |
加齢と生活習慣病などによる血管内皮細胞機能障害が、心血管疾患と感染症重症化との両方に共通する要因であることに着目し、血管内皮細胞の老化・酸化ストレス・代謝障害・炎症モデルと血管内皮細胞―炎症細胞間クロストークモデルにて、生物学的利用能の高いポリフェノールの有効性を検証する。心血管疾患発症と感染症重症化に共通する潜在的リスク要因である血管内皮細胞機能障害を予防・改善する食生活研究や補完代替医療法の開発に基礎研究の面から貢献することを目標とする。
|
研究実績の概要 |
血管内皮細胞は、「抗凝固・血栓溶解」と「止血・凝固」のバランスをとり生体の恒常性を維持する。加齢による血管内皮細胞機能障害ではバランスが崩れ、易血栓形成状態となり心血管疾患の発症リスクが高まる。本研究は、摂取後の吸収や代謝によって生物学的利用能(Bioavailability)の高いポリフェノールの代謝産物が血管内皮細胞機能障害を抑制することを、血管内皮細胞の炎症モデル、酸化ストレスモデル、代謝異常モデル、加齢モデルにて検証することを目的とする。 今年度は酸化ストレスモデルにおいて、Ellagic acid(Ellagitanninの加水分解物)、Urolithin-A(Ellagitanninの腸内細菌による代謝産物)を検討した。Ellagic acidあるいはUrolithin-Aを添加した培地あるいは非添加培地にヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を培養し、過酸化水素による酸化ストレス誘導後のROS産生、細胞死、抗酸化物質の発現を比較検討した。 Urolithin-A投与およびEllagic acid投与により、ROS発現は減少し、酸化ストレス誘導性細胞死は有意に減少したが、投与量が多すぎるとかえって細胞死が増加し、至適濃度範囲があることが明らかになった。しかしながら、その細胞死を抑制する濃度においてはNrf2の活性化の増強を有意差をもって示すことができなかった。実験条件を再検討し、他の経路も検討する必要がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属機関において大学運営に関与する役割が増加したことにより、本課題に対するエフォートを減少せざるを得ない状況であっため。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究は、生物学的利用能(Bioavailability)の高いポリフェノールの代謝産物が血管内皮細胞機能障害を抑制することを、血管内皮細胞の炎症モデル、酸化ストレスモデル、代謝異常モデル、加齢モデルにて検証することを目的とする。 昨年度は炎症モデル、今年度は酸化ストレスモデルを検討した。次年度は酸化ストレスモデルの検討を継続し、次は代謝異常モデル、加齢モデルを検討する。
|