研究課題/領域番号 |
22K02151
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
安藤 泰雅 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 主任研究員 (30736781)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 減圧マイクロ波乾燥 / 乾燥果実 / 品質設計 / テクスチャー / X線CT / 主成分分析 / 減圧マイクロ波 / 品質デザイン / 多変量解析 |
研究開始時の研究の概要 |
食の在り方は多様化を続けており、現在では個人の嗜好や健康状態に合わせて適切な品質や栄養バランスを持つ食品をデザインする時代になりつつある。本課題では、減圧環境下でマイクロ波を利用する技術の応用により、乾燥食品の食感や味・香りを自在に設計する技術の構築を目的とし、①減圧マイクロ波乾燥の条件が空隙構造形成と食感に与える影響、②試料温度制御による呈味・香り成分への影響評価について取り組み、品質特性の創出に関する基盤的な知見を得ることを目指す。
|
研究実績の概要 |
本課題は、減圧環境下でマイクロ波を利用する技術の応用により、乾燥食品の食感や味・香りを自在に設計する技術の構築を目的としている。令和4年度は、様々な条件下における乾燥中の品質変化挙動を明らかにするため、キウイフルーツおよびイチゴを実験試料として用い、減圧マイクロ波乾燥の過程における乾燥速度、品質変化の評価を行った。減圧マイクロ波乾燥では、温度制御により30、40℃の品温を一定に保ち、かつ乾燥速度も高く維持したまま乾燥させることが可能であり、同温度の通風乾燥と比較し乾燥時間は約1/4まで短縮された。品質面においても従来の乾燥法と比べ変色が少なく、色調に優れた乾燥品を得られることが示された。また、X線CT解析による構造評価の結果、減圧マイクロ波乾燥によって得られる乾燥品は内部が多孔質な構造を形成しており、テクスチャー試験により算出したクリスプネス指標は、これに起因して高い値を示した。さらに、これらの内部空隙の構造やテクスチャー特性は、マイクロ波出力や真空度、前処理の有無によって異なることを明らかにした。これは適切な条件設定により最終製品の品質を制御できる可能性を示すものであり、本年度の試験では、そのために必要な基礎的な知見を集積することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた通り、減圧マイクロ波乾燥における出力、真空度および前処理が品質に与える影響について知見を得ることができたため。
|
今後の研究の推進方策 |
減圧マイクロ波乾燥によって得た乾燥果実試料について、品質に関与する成分の分析を実施し、乾燥条件と呈味・香り成分との関係を明らかにする。
|