研究課題/領域番号 |
22K02155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
大森 桂 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (50344784)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | フードリテラシー / 食育 / 国際比較 / 学校給食 / リテラシー / food literacy |
研究開始時の研究の概要 |
食生活が多様化している今日、自己および社会にとって幸福で持続可能な食生活を創造するために必要な資質・能力の総体「フードリテラシー」の習得・実践が求められている。しかし、国内において、フードリテラシーの概念自体、未だ浸透しておらず、フードリテラシーを育成するための効果的な食育方法の開発も依然として遅れている。 本研究は、食育の効果を上げるためにはどのような社会的および個人的支援が必要であるかを示すエビデンスを得ることを目的とし、世界初のアジアと欧米の比較研究を実施し、人々のフードリテラシーに関与する因子を多面的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は「フードリテラシーに関与する因子の国際比較研究」をテーマとし、食育の効果を上げるためにはどのような社会的および個人的支援が必要であるかを示すエビデンスを得ることをめざし、国際比較調査により人々のフードリテラシーに関与する因子を多面的に明らかにすることを目的とする。 今年度は、日本の因子として大きな位置を占めると考えられる学校における食育の特徴について、海外との比較から考究した。具体的には、アジアおよび欧米の実態について視察調査並びに資料収集、およびヒアリング調査を実施した。また、学会発表だけでなく、招待講演およびWebinarや英語による動画シリーズを自ら企画し、日本の食育の特徴を紹介することを呼び水として、他国のフードリテラシーの実態や関連因子について意見交換をし、併せて国際比較調査の打ち合わせを行った。日本の食育においては、歴史が古く栄養や衛生面の管理が徹底され実施率も高い学校給食が重要な役割を占めており、栄養補給の面だけでなく、食の社会・経済的側面の理解の促進や、保護者や自治体・地域産業との連携を誘引する機能を有すること、さらに、男女必修の家庭科、社会科や保健体育等の他教科での学習と併せて総合的に食育が実施されていること等が特徴的であることが考察された。さらに、食育基本法の制定および栄養教諭制度の創設等、行政が食育を主導した点が出色であるが、強制力はないことや、教育効果に関するエビデンスの蓄積・発信が国外からも求められていること等が考察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国際比較調査のための海外の協力機関の確保が十分に進んでいないことと、協力の内諾を得た海外の機関における倫理審査等の手続きに時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後参加を予定している国際学会において、調査協力機関をさらに拡充する。また、視察に代えてオンラインの活用や、国内の留学生や外国人研究者に協力を依頼して海外の情報を効率的に収集する。
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