研究課題/領域番号 |
22K02173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 尚絅大学短期大学部 |
研究代表者 |
菊池 秀彦 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 教授 (10301384)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 活性酸素 / 大腸細胞 / 白血球 / フィトケミカル / 定量性PCR / 定量性PCR / 大腸上皮細胞 / 腸管細胞 / Nox1 / 食品成分 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、摂食(食生活)と活性酸素の関わりの観点から、特に食品成分と直接接する活性酸素産生組織である大腸に着目し、摂取した食品成分やその誘導体(腸内細菌代謝産物等)によって大腸上皮細胞(NADPH oxidase 1: Nox1)の活性酸素産生系が受ける影響とその機序について、主として分子生物学・薬理学的な手法を駆使して網羅的・総合的に解明し、食による活性酸素産生制御を通じての腸内環境の改善に資する新たな知見を提供したい。また、これまで継続して行なってきたマクロファージの活性酸素産生系(Nox2)の解析についても引き続き実施する予定である。
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研究実績の概要 |
本年度は、昨年度確立したヒト大腸細胞のNox1及びその関連分子(NoxA1, NoxO1, p22-phox)の遺伝子発現量(転写量)の定量性PCR法 (qPCR)による定量システムを利用して、種々のフィトケミカルがヒト大腸癌由来のDLD-1細胞の活性酸素産生系に及ぼす影響を調査した。DLD-1細胞に分化誘導剤の一つであるレチノイン酸とフィトケミカル(ブテイン、イソリキリチゲニン、レスベラトロール、エクオール、ウロリチンA及びスルフォラファン)を添加して48時間培養した。これらのフィトケミカルはNox2(白血球の活性酸素産生系)を増強する活性を示す化合物である。細胞からRNAを抽出してqPCRに供し、Nox1及びその関連分子(NoxA1, NoxO1, p22-phox)の遺伝子の発現量を定量した。その結果、レスベラトロール以外のフィトケミカルがNox1の転写量を顕著に抑制することが明らかとなった。来年度以降は、対象となるフィトケミカルの種類をさらに増やして、それらの効果を検証して行く予定である。 一方、フィトケミカルが白血球の活性酸素産生系Nox2に及ぼす影響の解析については、コーヒー特有のフィトケミカルであるカフェストール及びカーウェオールが共にこれを活性化することを見いだし、Fundamental Toxicological Sciences誌に筆頭著者として発表した(Kikuchi H. et al., Fumdam. Toxicol. Sci., 10: 233-240, 2023)。 Nox2についても、興味深い研究データをいくつか得ており、来年度以降さらに解析を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度確立したヒト大腸癌細胞株でのNox1及びその関連分子(NoxA1, NoxO1, p22-phox)の転写量の定量方法を駆使して、種々のフィトケミカルが大腸のNox1遺伝子の発現に及ぼす影響を解析することに成功した。既に、興味深い幾つかのデータを得ており、来年度以降の研究の推進が期待できる。加えて、白血球の活性酸素産生系へのフィトケミカルの影響についても、新たな知見を蓄積しており、来年度に論文として公表できる見通しが立っているため、おおむね順調に進展しているものと判断した。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度構築した遺伝子発現量解析システムを駆使して、さらに種々のフィトケミカル類がNox1及びその関連分子(NoxA1, NoxO1, p22-phox)の遺伝子発現に及ぼす影響を 網羅的に解析していく。さらに、ヒト大腸癌細胞株でのNox1による活性酸素産生能の活性化方法や定量方法の開発にも取り組んでいく予定である。 現状安定して成果を挙げているフィトケミカル類のNox2への影響についても、引き続き解析を進めて論文発表等に積極的に取り組む予定である。
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