研究課題/領域番号 |
22K02175
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
木村 美智子 茨城大学, 教育学部, 教授 (70214898)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ライフスタイル / 環境教育 / ゲーミング・シミュレーション / 将来世代 / 伝承 / 世代間コミュニケーション / 生活者 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の大学生の環境配慮行動は「個人のできる範囲」に留まっており、社会全体の環境問題への配慮行動には至っていない。これからの消費者市民社会では、個人の枠組みを超えた環境意識・行動への理解を深める環境教育が求められている。本研究課題では、世代を超えたライフスタイルとは何かを考え、将来世代に伝承可能なライフスタイルを創造するための環境教育の枠組みと、それを実現するゲーミング・シミュレーションを取り入れた教育手法を提案する。
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研究実績の概要 |
今年度はゲーミングの設計・実施と本研究課題に関連した講演会を実施した。 (1)将来世代に伝承可能なライフスタイルを創造するためのゲーミング設計: 衣服の大量廃棄や生産プロセスにおける労働の不公正を取り上げ、将来世代に継承できる「衣服の倫理」をつくることを目的としてゲーミングを設計・実施した。具体的には、プレイヤー達は不用な衣服をプレイヤー間で贈与し合い、衣服との新しいつきあい方を物語形式で考案することを通して、衣服の多様な価値を発見する。そして、 ディブリーフィングにおいて、衣服との新しいつきあい方を実践することで守られる衣服の価値や、実践上の困難と解決策について議論し合うことで、「衣服を大切にするべきである」という衣服の倫理に関して相互承認を行う、というものである。「衣服の見方」や「他者にとっての衣服の価値への尊重」等、プレイヤーの意識の変化に関わる3つの仮説を立てたうえで、ゲーミングを行ったところ、仮説に整合する結果が得られた。 (2)伝承可能なライフスタイルを考える講演会の企画・開催: 日本家政学会第74回大会被服整理学部会講演会として『古代の染色が現代に問いかけること』を企画した。現代の科学技術の進歩は目覚ましく、現代人はその恩恵に預かり日々を過ごしているが、なぜ、私たちは伝統染織に魅力を感じるのか、を部会員とともにディスカッションすることを趣旨として開催した。古代の色を再現する行為は、そのことを通して古代の人々が感じたことや、いい色を出そうと工夫したことなどを追体験することではないか、また、その染織品が機械化されずに人の手を介して作り出されているという事実が見る者の心を揺さぶるのだろう、という意見が出された。「追体験ができること」、「機械化されずに人の手を介して作り出されること」が将来世代に伝承可能なライフスタイルに関与していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ゲーミングを設計・実施、その有効性について確認できた。また、本研究課題に関連した講演会を開催し、将来世代に伝承可能なライフスタイルを検討するための視点が示唆されたことから、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
現在世代のライフスタイルと将来世代に伝承可能なライフスタイルに関する調査分析を行う。大学生を対象として、過去世代(祖父 母世代)と現在世代(親世代、学生自身)のライフスタイルの特徴を分析する。ここでは、日常生活を衣・食・住生活に分け、地域の自然環境や伝統行事で残っているものや将来に残し伝えたい、あるいは伝承可能なものは何か、を問う設問を設計し、Webアンケート調査を行う予定である。
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