研究課題/領域番号 |
22K02175
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
木村 美智子 茨城大学, 教育学部, 特命研究員 (70214898)
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研究分担者 |
都甲 由紀子 大分大学, 教育学部, 准教授 (40586195)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ライフスタイル / 環境教育 / ゲーミング・シミュレーション / 将来世代 / 伝承 / 世代間コミュニケーション / 生活者 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の大学生の環境配慮行動は「個人のできる範囲」に留まっており、社会全体の環境問題への配慮行動には至っていない。これからの消費者市民社会では、個人の枠組みを超えた環境意識・行動への理解を深める環境教育が求められている。本研究課題では、世代を超えたライフスタイルとは何かを考え、将来世代に伝承可能なライフスタイルを創造するための環境教育の枠組みと、それを実現するゲーミング・シミュレーションを取り入れた教育手法を提案する。
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研究実績の概要 |
今年度は、ライフスタイルと環境意識に関する調査について、調査票の設計および予備調査の結果をまとめた。調査票については、ライフスタイルと環境意識との関連性を探るため、日常生活における環境配慮行動と地球環境問題について調査項目を設計した。日常生活では、ゴミ問題やリサイクルに関連する環境配慮行動の実践状況を取り上げた。また、地球環境問題にかかわる気候変動やエネルギー問題に関連する項目を設定し、問題解決への取り組み状況を問う項目を設定した。さらに、環境問題への取り組みを誘発する要因と背景についても調査することとした。予備調査では、協力が得られた18歳~20歳までの67名の大学生を対象とした結果、①日常生活では、ゴミ問題を実感していない学生が半数いる中で、食べ残しをださないようにするなどの習慣は身に付けていることがわかった。その一方、リサイクル製品やゴミになりにくい製品を優先して購入するなどの取り組みをしていない者が多くみられた。②気候変動については、ほとんどの学生が実感しており、化石燃料の使用を控えたり、日常生活での工夫(節電、公共交通機関利用、マイバック利用など)は意識的に行っていたりすることがわかった。その一方、気候変動対策を行っている企業の商品やサービスを購入するなどはしていない学生が多くみられた。③環境配慮行動に取り組む理由として、上位に挙がったのは「社会正義や道徳の観点から正しいと思うから」「自分にメリットがあるから」「家族が行っているから」であった。取り組みの有効性を学んだ先は「学校での座学の授業」「家庭」「テレビ・新聞・SNSなど」を挙げていた。環境問題解決のために責任をとるのは「個々人」が最も多く、次いで「政府や自治体」「国連や国際機関」が続いた。以上を踏まえ、親世代との比較分析を行うとともに、環境配慮行動に取り組む理由やその背景を分析する作業を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ライフスタイルと環境意識に関する意識調査を実施し、データのとりまとめと分析を進めることができたことから、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
国内において大学生を対象とした意識調査をまとめることができたので、①親世代を対象とした調査結果を分析し、②大学生世代(20代中心)と親世代(40代~60代)の比較を行う。以上の分析により、ライフスタイルと環境意識における世代間の比較を行うとともに、環境問題の解決に向けた、「将来世代に伝えたいライフスタイル」とは何かを分析し、その実現のために環境教育には何が必要かを提案していく予定である。
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