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光触媒法を用いた淡水と洗剤を必要としない衣類の自動洗浄

研究課題

研究課題/領域番号 22K02177
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

中村 和吉  新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (60270930)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード酸化チタン系光触媒 / 自動洗浄 / 衣服洗浄 / 光触媒 / 酸化チタン
研究開始時の研究の概要

酸化チタン系光触媒を用いて、洗剤と多量の水を必要としない衣類の自動洗浄を検討する。衣類表面に付着した光触媒の量と付着箇所を制御することで自動洗浄性能と拮抗関係にある衣類の触媒侵食ダメージを軽減することを目的とする。この洗浄方法が実現できれば、淡水の使用が制限される生活空間(宇宙、深海、海上、災害等の避難所等)において、臭気・汚れがもたらす不快感および罹病リスクの低減・QOLの改善が期待できる。

研究実績の概要

今日までの衣服洗浄は多量の水および洗剤を用いる方法が主であった。本研究で提案する新規な衣類洗浄方法は、繊維製品に付着した汚れや臭気成分を予め製品表面上に適用した光触媒によって水と二酸化炭素に分解する(自動洗浄、自己洗浄という)もので、淡水および洗剤を必要としない。この洗浄方法が実現できれば、淡水を使用しない衣類の洗濯が可能となるばかりでなく、淡水の使用が大きく制限される生活空間(宇宙、深海、海上、災害等でインフラが停止した避難所等)において、自身および周辺の他者から生じる臭気・汚れがもたらす不快感および罹病リスクの低減によるQOLの改善が期待できる。
繊維製品の光触媒加工は、酸化チタン等による光触媒反応を利用し、表面に付着した汚れや臭気成分などの有機物質を分解・除去することが目的である。しかし、光触媒作用は繊維そのものにも影響をおよぼし製品自体の性能劣化が懸念される。本研究では繊維側に注目し、拮抗関係にある「触媒効果」と「繊維へのダメージ」をコントロールすることで衣料に実使用可能な繊維素材の選択、触媒の適用方法について検討する。
本年度は昨年度来の紫外線照射装置導入の遅れもあり、1)各種の条件下で作成された試料布の機械的性能について、KES風合い計測システム(富山県産業技術研究開発センター設備)を用い、基本的な力学特性(引っ張り、曲げ、せん断、圧縮、表面特性)および通気性、吸水性、保温性に代表される繊維製品に要求される性能測定を行い、素材の経時的な劣化過程の調査が遂行できた。得られた成果は学会誌へ投稿準備の段階にある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度導入予定の紫外線照射装置の導入が半導体製品の品薄により3ヶ月遅れとなり、検証作業も同様に遅れている。この時間差を埋めることはできず3ヶ月分遅れたままではあるが実験の進捗自体は計画の通りに進捗できている。

今後の研究の推進方策

2024年度の計画については、機材導入の遅れに伴って累積した実験作業を進めて当初計画の通りの研究を行う予定である。すなわち肌着としての使用を想定した光触媒加工布の汚れ、臭気の除去能力について検討を行う。具体的には①肌着に付着する汚れを皮脂汚れ・垢汚れとして、それを模した油脂成分(トリオレイン)およびタンパク質成分(卵白アルブミン)を用い、可視・紫外線分光法(現有設備)によって求めた除去量から「洗浄性能」を評価する。②臭気については、それらを模した臭気成分(短鎖脂肪酸、短鎖アルデヒド、アミン)を用いて、ガスバッグ法で定量化する。③臭気成分および汚れ成分の分解・除去について、触媒機能を発現する有効(最小限)触媒付着量を求める計画である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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