研究課題/領域番号 |
22K02189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
鈴木 一恵 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (10838791)
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研究分担者 |
斎藤 トシ子 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40339958)
石上 和男 新潟医療福祉大学, 医療経営管理学部, 教授 (60092665)
渡辺 優奈 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (90771072)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自立高齢者 / 低栄養 / 食行動・食意識 / フォーカスグループインタビュー / 食意識 / 食行動 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の低栄養状態はADLやQOLを低下させることから、その早期把握と適切な栄養介入が重要である。しかし、市町村の介護予防事業では低栄養該当者が極端に少ないため、栄養改善プログラムの取組は少なく、高齢者自身も市町村関係者にもその重要性が十分認知されていない。一方、入院や入所時にすでに低栄養状態の高齢者は多い。 本研究では自立高齢者の中に存在する低栄養者と予備群の実態を把握し、その要因を高齢者自身の食意識と食行動に着目して明らかにする。そのことにより、自立高齢者の中で早期介入対象者を明確化し、低栄養予防の教育的介入方法の開発に繋がる情報が入手でき、市町村の高齢者の栄養政策への提言に資する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、自立高齢者の中に存在する低栄養予備群の実態を明らかにするとともに、その要因について高齢者自身の食意識と食行動に着目して明らかにすることである。本研究により、自立高齢者の中で早期介入対象者を明確化し、低栄養リスクを予防するための教育的介入方法の開発に繋がる情報が入手でき、市町村の高齢者の栄養施策への提言に資する。 2023年度は、自立高齢者の低栄養の要因となる食行動や食意識を質的に分析するために、新潟県A市において、配食サービスボランティア6人、民生委員6人、食生活改善推進員5人、趣味活動グループ6人、地域の茶の間参加者5人の合計5団体、28人(男性10人、女性18人、平均年齢72.1歳)を対象に、フォーカスグループインタビューを実施した。食生活で気を付けていることや困りごと等について、団体毎に90分のインタビューを行い、逐語禄を作成した。語られた記述をコードとして抽出し、プリシード・プロシードモデルの枠組みを用いて分析を行った。 その結果、5団体中4団体以上から抽出された重要カテゴリーは、健康問題では、低栄養より生活習慣病に関する発言が多く、行動・意識面でも減塩や体重減量をあげる者が多かった。一方、買物しづらい環境や地域交流に関する行動・意識面の発言は多く、低栄養との関連が考えられた。2024年度はこの結果を量的に把握するための質問紙調査を行う予定である。 現在の進捗状況としては、倫理申請(研究課題名:自立高齢者の低栄養の実態と関連要因~食意識と食行動に着目して~)は2024年3月に承認済みであり、今年度は予定どおり質問紙調査を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度から2024年度までの3か年研究計画であったが、2022年度はコロナの影響により初年度に計画した自立高齢者対象のインタビュー調査が実施できなかった。2023年度は1年遅れではあるが、計画どおりインタビュー調査を5団体、計28人に実施し、2024年度はその結果を踏まえた質問紙調査を5月と7月に実施予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、2024年度に実施する質問紙調査の結果を分析し、自立高齢者の中の低栄養予備群の実態とその関連要因(特に食意識・食行動に着目)を明らかにし、その結果を広く周知するために、普及啓発用のリーフレットの作成及び県内市町村・保健所関係者を対象にした研修会を開催予定である。
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