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えん下困難者のQOL向上を目指す加工食品の創出:豆腐加工技術の改変と物性変化

研究課題

研究課題/領域番号 22K02191
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

有井 康博  武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 教授 (60360484)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード豆腐 / でんぷん / スイーツ / 物性 / 美味しさ / プリン / 糖 / えん下 / 凝固剤 / 添加物 / 嚥下困難者 / えん下困難者用食品 / QOLの向上 / 加工技術の改変 / 炭水化物
研究開始時の研究の概要

えん下困難者のQOLを向上させる一助として、豆腐の加工技術の改変が加工食品の物性に与える影響を明らかにする。豆腐の加工工程は、大まかに豆の浸漬、豆乳の調製、凝固剤の添加、豆腐の成形に分かれる 。本研究では、浸漬を除く、3つの工程において、①豆乳調製における改変が及ぼす物性変化、②凝固剤添加における改変が及ぼす物性変化、③豆腐成形における改変が及ぼす物性変化、に取り組み、えん下困難者用食品の理論的な創出に必要な知見をまとめ、報告する。本申請課題で得られた科学的知見は、えん下困難者の食の選択性を拡げることにつながり、QOLの向上に役立つ。

研究実績の概要

えん下困難者においては、食の選択性が狭く、生活の質(QOL) が下がる。本研究ではえん下困難者のQOLを向上させる一助として、豆腐の加工技術の改変が加工食品の物性に与える影響を明らかにすることを目的としている。
2023年度は、豆乳に添加物を添加して、それを凝固させるという小テーマについて実施した。具体的には、豆乳に上白糖、甜菜糖、サトウキビ糖を溶かし、グルコノデルタラクトンを加えて凝固させ、その試料について物性を測定した。また、加水量や加糖量、豆乳濃度を変えることで、9つの条件が物性に及ぼす変化について定量的に調べた。さらに、糖が異なる3つの試作品を試食してもらい、その風味についてアンケートを実施した。
本試料の物性が、市販のプリン(モロゾフ)に近い物性を示す条件を見つけることができた。9つの条件における試作品はいずれも日本の消費者庁のガイドラインによるえん下困難者用食品の基準を満たす物性であった。また、上白糖よりも未精製糖(甜菜糖あるいはさとうきび糖)に変えると、美味しさにおける評価が高かくなった。その原因は、未精製糖の風味が豆乳臭さを和らげることにあると考えられた。これらの調製においては、家庭で調理できる調製方法を用いた。今回の結果は、えん下困難者が食することができる物性を有したスイーツ開発の可能性を示している。また、卵、小麦、牛乳にアレルギーがある人や植物性食品を好む人(ヴィーガンなど)にも対応することができるスイーツが開発でき、本研究課題の目的の一つである、豆乳に添加物を添加した後に固まらせたものに関する科学的知見の収集にもつながっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画内容を実施した結果、さまざまな課題が生じており、その課題に取り組むことで、計画に遅れが生じている。一方で、課題に取り組むことで、多くの発見があり、また実用的な結果に結びつく研究ができている。その中で、国際的な論文に報告できており、着実に結果を出せている。

今後の研究の推進方策

2024年度は小テーマである、豆腐に添加物を添加したものについて、物性と美味しさを評価する予定としている。具体的には、豆腐にコーンスターチと糖を混ぜた混合物の物性や風味の評価する。また、豆腐と澱粉の混合物を冷凍後に乾燥させた試料あるいは水戻しした試料の物性や風味について評価を行いたい。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Influence of ingredients on the physical properties and taste of a new plant-based sweet confection being developed for individuals with food restrictions2024

    • 著者名/発表者名
      Arii Yasuhiro、Nishizawa Kaho
    • 雑誌名

      International Journal of Gastronomy and Food Science

      巻: 35 ページ: 100859-100859

    • DOI

      10.1016/j.ijgfs.2023.100859

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tofu is a promising candidate for the development of an edible 3D-printing ink2023

    • 著者名/発表者名
      Arii Yasuhiro、Nishizawa Kaho
    • 雑誌名

      Journal of Food Engineering

      巻: 337 ページ: 111249-111249

    • DOI

      10.1016/j.jfoodeng.2022.111249

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 豆腐の3Dフードプリントインク素材としての有用性:でんぷん混合物編.2023

    • 著者名/発表者名
      有井康博、宮本歩実、村上くるみ、西澤果穂
    • 学会等名
      日本食品科学工学会第70回記念大会(京都)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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