研究課題/領域番号 |
22K02206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石井 英真 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10452327)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本型学校教育 / 資質・能力 / 個別最適な学び / 公正で質の高い学び / 学校改善実践 / 真正の学び / 教育DX / コンピテンシー / 自律的学習 / 授業研究 / 探究的な学び / 資質・能力ベース / 自律的で探究的な学び |
研究開始時の研究の概要 |
Soceety5.0とも呼ばれる社会変動の下で、日本型学校教育のよさの基盤が揺らぎ、その負の側面が問題化される中で、「社会に開かれた教育課程」など、資質・能力ベースのカリキュラム改革をどう発展的に再構築していけばよいのか。そこで、以下の三つの研究目的を設定する。①社会の創り手の育成につながる自律的学習を軸に、学校が保障すべき資質・能力とそれを実現するカリキュラム開発の枠組みを構想すること。②ICTの日常化の先に公正で質の高い学びをデザインする方法論を解明すること。③日本の小・中・高等学校でのアクション・リサーチを進め、学校改善実践の担い手を対象とする研修プログラムを開発すること。
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研究実績の概要 |
本年度は、研究目的①に関しては、前年度に提起した「真正の学び」をデザインする指針、および、社会の創り手につながる主体性の育ちのグラデーションを捉えるタキソノミーをふまえつつ、子ども主語の自律的な学びを構想する手立てを、教材等との出会い、学びへの没入と思考のゆさぶり、学び超えといった授業づくりの各局面に即して明確化した。さらに、前年度提起した、「学びの舞台」とヤマ場づくりというコンセプトによる、観点別評価と単元設計のあり方について、中学校の国語科、数学科、理科、社会科、英語科の事例を集成し、シリーズ本として刊行した。 研究目的②に関しては、ICTやAIの活用の意義と課題を明確化しつつ、共同体的性格を持った「日本型学校教育」の特質を明らかにした上で、教育DXの先に日本の学校のカリキュラム、授業、集団・文化のあり方をどう再構築しうるのかを検討した。そして、ICT活用により多層化した教室において、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させていく単元展開のアプローチを類型化した。 上に述べたような研究成果については、著作や論文として発表し、特に、『教育「変革」の時代の羅針盤』という著作において、日本でコンピテンシー・ベースのカリキュラム改革がコンテンツフリー化として展開している状況を批判的に考察するとともに、統合的な学校像を提示した。また、研究目的③に関わって、全国の教育委員会、教育センター、研究団体、小・中・高等学校の学校現場等での研修において、研修プログラムの内容を実践的に具体化し、洗練していった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね当初の計画通り、公正で質の高い学びを保障する日本型学校教育のあり方について、基本的な枠組みを構築できている。
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今後の研究の推進方策 |
順調に研究は進められているので、得られた知見をより体系化し、実践や政策に還元できるよう実践事例の集成と実践的枠組みの構築を行いたい。
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