研究課題/領域番号 |
22K02211
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
|
研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
山辺 恵理子 都留文科大学, 文学部, 准教授 (60612322)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | アンコンシャス・バイアス / 教師教育 / 対話 / 哲学対話 / 修復的正義 / 論争問題 / リフレクション / 異文化 / ブータン |
研究開始時の研究の概要 |
熟議を通して社会で共有される価値観や規範を更新していくことができる次世代を育てるには、教師の役割が重大である。それと同時に、その重大な役割を担う教師が、自身の中にある無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)や固定概念に気づき、それを見つめ直し、緩和する機会を得ることも重要であるといえる。 そこで、本研究は「多様な他者と熟議しながら社会の価値観や規範を更新していくことができる次世代を育成するために、その中心的役割を担う教師を、教師教育はいかに支えることができるか」を研究する。そして、教師が自身の中にあるバイアスや固定概念に気づき、それを緩和するプロセスを支える方法として、研修を開発する。
|
研究実績の概要 |
熟議を通して社会で共有される価値観や規範を更新していくことができる次世代を育てるには、教師の役割が重大である。それと同時に、その重大な役割を担う教師が、自身の中にある無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)や固定概念に気づき、それを見つめ直し、緩和する機会を得ることも重要であるといえる。 そこで、本研究は「多様な他者と熟議しながら社会の価値観や規範を更新していくことができる次世代を育成するために、その中心的役割を担う教師を、教師教育はいかに支えることができるか」を研究することを目的として設定した。 2023年度は、哲学対話の大きな潮流の一つである「子どものための哲学(P4C, philosophy for children)」の教育アプローチを生んだ、アメリカ・ニュージャージー州のモンクレア州立大学が開催するSummer Courseに参加し、1970年代の発祥当時の対話型の哲学教育としてのP4Cのカリキュラム、教材、教育方法を学ぶとともに、当時の資料等の収集を行った。また、より倫理的に切迫した問題についての対話を行う方法論として、修復的正義(restorative justice)にも注目し、ハワイ大学を会場に開催された、修復的正義等に関わる実践家による実践報告を主としたJustice Innovation Summitに参加し、近年国際的に注目されている教育における倫理的問題とは何で、どのような実践や研修が展開されているのかを学んだ。そして、これらの出張を通して得た知見をもとに、日本の教師が自身の中にあるバイアスや固定概念に気付き、それを緩和するためのプロセスを支える教材を開発するために、国内外の教育関係者へのインタビュー調査を実施した。研究成果の一部は、山辺恵理子(2024)「課題に気づき、探究する授業の要件:課題提起教育、哲学対話、論争問題を手掛かりに」倫理道徳教育研究、第7号、日本倫理道徳教育学会にまとめた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内外の実践について、古典的なものから最新のものまで情報収集することができたとともに、国内外の教育関係者へのインタビュー調査も進められたことにより、教材を開発するための素材の収集も進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、世界哲学会(World Congress of Philosophy)にて哲学対話の実践家の方々との共同発表を行うほか、哲学対話に関する国際学会ICPIC(International Council for Philosophical Inquiry with Children)の大会にも参加する予定である。また、教育関係者へのインタビュー調査も進め、教材をまとめながら、それらの教材を用いた実際の研修の骨格も設計していく。
|