研究課題/領域番号 |
22K02235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
内田 昭利 大分大学, 大学院教育学研究科, 教授 (30910369)
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研究分担者 |
松下 幸之助 大分大学, 研究マネジメント機構, 教授 (10714040)
竹中 真希子 大分大学, 教育マネジメント機構, 教授 (70381019)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 学習支援アプリ / 数学嫌い / 理科嫌い / 潜在意識 |
研究開始時の研究の概要 |
アプリ版潜在連想テストを開発した上で、潜在連想テスト・自己報告型アンケート・学力調査・結果のフィードバックが一体となった「理数」学習支援アプリを開発していく。先行研究(Uchida & Mori, 2018)の結果を踏まえると、潜在意識では「数学」や「理科」を肯定的に捉えているのに、自己報告型アンケートでは「嫌い」と回答する生徒に、「心の中では前向きに考えている」と真実をフィードバックすることで、数学や理科の学力向上や定着が期待できる。潜在意識を利用した「理数」学習支援アプリによって、Society5.0に向けた人材育成にもつなげていくことが期待できる。
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研究実績の概要 |
「Society5.0に向けた人材育成」が叫ばれているが,その基礎となる数学や情報科学等に関する研究開発と教育が,米国や中国等に比して立ち遅れているとの指摘がある。また,国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)では,日本の中学2年生は,米国に比べ,数学や理科の学力が高いのに,数学や理科の学習が嫌いであるとの結果も公表されている。 そこで,本研究では,「数学」や「理科」の学業成績が良いのに,「数学の学習が嫌い」「理科の学習が嫌い」と回答する日本の子どもたちの特性を生かした学力向上への取り組みはできないかと考え,アプリ版潜在連想テストを開発した上で,潜在連想テスト・自己報告型アンケート・学力調査・結果のフィードバックが一体となった「理数」学習支援アプリを開発していくことを目指している。 2022年度は,集団式潜在連想テストの基本原理に基づき,「数学」「理科」のアプリ版潜在連想テストを開発した。さらに,当初計画を前倒し,「数学」「理科」に関する潜在意識とアンケート調査による顕在意識を組み合わせて測定できるように開発した。潜在意識の測定に関しては,様々な条件を想定した画面表示ができるように設定し,動作確認を繰り返した。また,同時に多数のデータ収集と保存ができるシステムを構築した。 2023年度は,大学生を被験者として,データの収集を行った。得られたデータから,学習支援アプリを用いた潜在意識の測定結果の分析を行い,先行研修と同程度の妥当性と信頼性が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響で中学生を対象としたデータ収集は行えなかったが,予備案として考えていた大学生を対象に調査を実施し,妥当性と信頼性の確認を行うことができた。 しかし,学習支援アプリの機能としての学力調査及びフィードバックについては,技術的な問題や開発費に関する問題もあり,思うように進んでいない面もある。
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今後の研究の推進方策 |
6月に中学生450名を対象としてデータ収集を予定している。この調査で得られたデータから,中学生の「数学」「理科」に対する潜在意識と「数学」「理科」に対する好き嫌い,授業での理解度,将来役に立つかどうか,自己効力感などの顕在意識,学校生活に対する顕在意識との関係を明らかにしていく。学年差や性差の検討を行い,フィードバックの内容に活かしていく。 また,学習支援アプリのフィードバック方法・内容の検討,学力調査の方法に関する検討を行っていく。
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