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市民協働プロジェクトによる外国につながりのある子どもたちの教育支援プログラム

研究課題

研究課題/領域番号 22K02355
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09020:教育社会学関連
研究機関常葉大学

研究代表者

星野 洋美  常葉大学, 教育学部, 教授 (50267845)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
キーワード多文化共生 / 外国につながりのある子ども / 市民協働プロジェクト / キャリア教育 / 将来設計 / 学校・保護者・地域の連携 / アイデンティティ / 家族と家庭生活 / 市民協働 / 教育支援 / キャリア形成
研究開始時の研究の概要

外国人児童生徒とその親を対象に行った教育・生活調査で、生活言語能力と学習言語能力の問題、その問題のアイデンティティやキャリア形成への影響、学校や職場で多文化共生意識の醸成が不十分等の課題が明らかになった。そこで、課題解決の為、地域社会で、外国人と日本人住民が共に、将来のビジョンを考え、文化の相互理解を行う必要があると考えた。
これを受け、本研究では、市民による協働プロジェクトを立上げ、外国人及び日本人住民を対象に、キャリア形成や多文化共生意識の育成を目指したプログラムを開発し、実践を行い、その成果と課題を明らかにし、プログラムの汎用性を高めるこことした。

研究実績の概要

1)主に言語とアイデンティティに関する課題を将来設計に係る課題と捉え、解決につながるキャリア教育教材を作成し、それを活用して初期支援を受けている外国につながりのある子ども約20名を対象にプログラムを実践し聞き取り調査を実施した。また、その結果および成果と課題を明らかにし、日本家庭科教育学会大会(2023年7月)で発表をした。
2)1の成果と課題を踏まえてプログラムの修正を行い、外国につながりのある子どもに配慮するとともに日本人や多様な子どものキャリア支援に活用できる教材を再編した。そして、言語とアイデンティティに関する課題を解決するためには、小学校段階で実施する必要があると考え、小学校5・6年生の5学級での授業で教材を用いたプログラムの実践、および児童と保護者に記述による調査を行った(7-2月)。この結果については、家庭科教育学会大会(2024年7月)で発表を行う(採択済)。
3)市民協働プロジェクトにおける共生に関する課題解決の為のプログラム実施(前年から2023年6月までの取組)の調査結果等について、日本学習社会学会大会(2023年9月)で発表した。また、2023年度のプログラム実施は8回であった(4月-3月)。
4)言語とアイデンティティに関する課題と共生意識に関する課題の双方の解決に対応した新プログラムを作成した。2024年1-3月に静岡県菊川市において、日本人及び外国人住民を対象に新プログラムの実践を試み、参加者対象の聞き取り調査を実施した。結果、及び成果と課題については、学習社会学会大会(2024年9月)での発表を予定している。
5)まとめ:実践及び調査の結果等は、日本家庭科教育学会(7月)、日本学習社会学会(9月)で発表した。調査や試行的実践の結果等は、紀要(1件)に掲載済みである。現在、投稿予定2件(内1件は申請済)、発表2件(内1件は採択済)となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2年目の計画通りに実践及び調査研究が進んでおり、調査結果を反映して教材やプログラムの改善ができ、次年度への準備が調っているからである。
具体的な内容は以下の通りである。
・小中学校や自治体の協力を得て、実践的取組ができ、調査についてもご協力いただき、汎用性のある教材作成にじっくりと取り組むことができた。また、NHK for Educationの協力も得られ、教材の他言語翻訳等の拡大及び、授業案作りが格段に進んだ。
・教育関係者・保護者・地域住民(日本人住民と外国人住民)で構成する市民協働プロジェクトの皆様の多大なるご協力を得て、課題解決に有効なプログラムを考案し、実践を行い、その成果と課題について明らかにすることができ、2つの学会にて研究発表、紀要の掲載に至った。また、6月に紀要への投稿、7月と9月に学会発表が予定されている。

今後の研究の推進方策

1)キャリア形成に関する課題に対応したプログラムについては、計画案にある「実施後の面接調査」を前年度の試行的実践の際に既に行っており、その結果から内容をより充実させ汎用性を高めていっているので、次の段階として中学生以上を対象に将来設計およびキャリア支援に有効となるよう作成した教材を活用したプログラムを試み、検証を行っていく。
2)検証により得た調査結果や、これまでのプログラム参加者や教育関係者の評価を基に、小中学校で汎用可能な手引書(教材や指導案など)を作成する。完成した教材等は県内の関係機関を中心に配布、あるいはWEBを利用して活用できるようにしたいと考えている。
3)将来設計およびキャリア支援に対応した教材を活用したプログラムをブラッシュアップさせて、ライフキャリアの充実や共生意識の向上(日本人住民と外国人住民の相互理解と相互支援)に有効なプログラムを作成し、実践や調査を行い、結果を公表するとともに、次段階の多文化共生社会におけるライフキャリア形成を目指した取組に関する実践的研究を行っていく所存である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] 多文化共生意識の醸成をめざした家庭科教育2023

    • 著者名/発表者名
      星野洋美;上野顕子
    • 雑誌名

      常葉大学教職大学院研究紀要

      巻: 第9号 ページ: 27-40

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 多文化共生およびSDGsの視点を導入した住まい方の授業2023

    • 著者名/発表者名
      星野洋美;
    • 雑誌名

      静岡県消費者フォーラム

      巻: 2023 ページ: 1-4

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 日本人にも外国人にも住みやすいまちの魅力について2023

    • 著者名/発表者名
      星野洋美;江口佳子;田中優衣:森下莉紗:増田里花子;浅沼芳華;松本双葉
    • 雑誌名

      ゼミ学生等地域貢献推進事業成果報告書

      巻: 令和4年度 ページ: 65-68

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 多文化共生推進のための市民協働活動における試行的実践2022

    • 著者名/発表者名
      星野洋美;
    • 雑誌名

      常葉大学教職大学院研究紀要

      巻: 第8号 ページ: 67-77

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 対話を通して自他の存在価値を認め合う学習活動の試み2022

    • 著者名/発表者名
      松本双葉;星野洋美
    • 雑誌名

      常葉大学教職大学院研究紀要

      巻: 第8号 ページ: 107-114

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 家庭科教育における多様性に配慮したキャリア教育2024

    • 著者名/発表者名
      星野洋美
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第66回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共生社会におけるキャリア教育的視点を導入した家庭科教育2023

    • 著者名/発表者名
      星野洋美;上野顕子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第66回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ライフキャリアを意識した多文化共生プログラムの試み2023

    • 著者名/発表者名
      星野洋美
    • 学会等名
      日本学習社会学会第20回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共生社会におけるキャリア教育的視点を導入した家庭科の授業づくり -小学校家庭科における家庭生活と家族の授業での試みとその効果-2023

    • 著者名/発表者名
      星野洋美
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第66回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共生の視点を導入した家庭科教育 -中学校技術・家庭科家庭分野における住文化の授業での試みとその効果-2022

    • 著者名/発表者名
      星野洋美;上野顕子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] シビックプライドを醸成する多文化共生プログラムの開発2022

    • 著者名/発表者名
      星野洋美
    • 学会等名
      日本学習社会学会第19回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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