研究課題/領域番号 |
22K02381
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
上土井 貴子 熊本大学, 病院, 医員 (90363522)
|
研究分担者 |
水野 敬 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 特命教授 (60464616)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 子ども / 疲労 / 意欲 / 生活習慣 / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
小児・思春期の慢性疲労は不登校に陥る危険因子であると共に、不定愁訴の増強、授業中の居眠りや集中力の低下、学習意欲と認知機能の低下を引き起こすことから、慢性疲労を克服する為に生活習慣の改善に資する方策を見出すことが学校教育現場からも強く望まれている。 本研究では、児童生徒を対象に、変動する新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う生活制限等を加味したうえで、慢性疲労などの不定愁訴への寄与度の高い生活習慣因子を明らかにし、小児臨床医学的アプローチによる学校教育現場でも活用可能な生活習慣改善に資する介入の糸口を見出すことを試みる。
|
研究実績の概要 |
本研究では、思春期の子どもを対象に、変動する新型コロナウイルス感染症の感染状況に伴う学校生活・日常生活制限等を加味した睡眠時間等の生活習慣、家族の関わり、疲労質問票や学習意欲質問票等を用いた質問票調査による生活習慣指標および疲労・学習意欲指標から、慢性疲労などの不定愁訴への寄与度の高い生活習慣因子を個別に明らかにしたうえで、小児臨床医学的アプローチによる学校教育現場でも実践可能な生活習慣改善に資する介入法の導出を目的とする。新型コロナウイルス感染症の拡大状況等が動的に変動する可能性を有する現況において、継続的な調査研究を推進し、子どもたちの生活環境および生活習慣を把握し、抗慢性疲労の観点から、学習意欲や健康度を高めるための生活習慣改善等に役立てる本研究は社会的貢献度も高いものといえる。令和5年度も前年度に引き続き、学校の教職員、児童および保護者の協力を得て小学校高学年生を対象とした質問票調査研究を実施した。調査研究データの解析の結果、児童らの新型コロナウイルス感染症に対する恐怖感の程度はさらに減退傾向にあった。調査に協力した教職員と児童へ対する学年毎の睡眠、疲労、学習意欲および生活習慣の様態に関する分析結果のフィードバックを行うだけでなく、睡眠、疲労、学習意欲および生活習慣に関する調査結果について、各児童とその保護者を対象に個別に結果のフィードバックを行った。そして、各児童は自身のフィードバック結果に基づき、各々で生活習慣改善のための目標設定を行った。次年度も継続調査を実施することで、目標設定の内容と実際の実施率や達成度を照合し、生活習慣改善だけでなく睡眠負債緩和、疲労軽減や学習意欲向上に繋がるか検討を進める。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初立案した研究計画通りに、研究を推進することができているため。
|
今後の研究の推進方策 |
研究開始当初に計画していた研究を今後も推進する。追跡調査を実施するとともに、データ解析を深堀し、個別の調査結果のフィードバック内容に基づき生活習慣の改善応答性を検証する予定を立てている。一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大状況等も鑑みながら、柔軟に研究計画の変更等にも対応することを意識して、調査協力校とも慎重に調整を図りながら研究推進を試みる。
|