研究課題/領域番号 |
22K02386
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
乙部 はるひ 帝京平成大学, 人文社会学部, 教授 (00598724)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 3歳児 / 保育園 / 音程を有する楽器 / 音楽的表現 / 2歳児 / 楽器 / 幼児 / 遊び |
研究開始時の研究の概要 |
保育現場では楽器が棚の中にしまわれ、幼児が自由に楽器に触れる機会がほとんどない。幼児は遊びの中で発達に必要な経験を積み重ねており、幼児の楽器を介した音楽的表現も、自由に楽器に触れることができる環境の中で、友だちとの遊びにより発達していくものと考える。本研究では、保育園の保育室に「音程を有する楽器」を自由に触れられる環境を設定し、2歳~4歳までの間に友だちとの遊びの中で楽器とのかかわりがどのように展開していくのかを研究し、楽器を介した音楽的表現の発達のプロセスを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日常の保育の中に楽器に自由に触れられる環境を設定し、2歳児~4歳児の間に友だちとの遊びの中で、幼児の音程を有する楽器とのかかわりがどのように展開していくかを研究することである。 本年度は、東京都内の公立保育園の3歳児クラスで研究を行い、自由遊びの時間に幼児の楽器とのかかわりを観察した。研究内容は、①2年目になっても継続して楽器の探索行為が見られるかどうかを観察する、②音程を有する楽器を使った遊びの中で、音の違いに興味を示し、音を並べ替えたり一緒に鳴らしたりして試行錯誤する過程を分析する、③友だちとの遊びの中で音程を有する楽器を使い、自分の音楽的イメージを表現しようとする過程を分析する、の3点である。また、この検討から得られた知見について、学会発表を行った。加えて、幼児の遊びが広がりやすい楽器の配置の検討や参与観察に適切な時間帯の検討を行った。昨年までは、保育室が2階にあったため、独立した存在であったが、本年度は1階の部屋に移り、4歳児、5歳児の部屋と隣り合わせとなった。そのことが影響して、午睡後の自由遊びの時間に年長者が遊びに来て楽器を独占してしまうことが度々あり、観察時間を午前中に変更することとなった。次年度も楽器の配置や観察時間帯については、継続して見直しを図っていく。本年度は、年間で14回の参与観察を行った。夏場の感染症の広がりの影響を受けたことと、また対象保育園が改修工事を行ったことで、当初予定していた回数分の参与観察を行うことができなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は、新型コロナウイルス感染症の影響と保育園の耐震工事で、当初予定していた回数の参与観察を行うことができなかった。 本年度は、夏場の感染症の広がりの影響と対象保育園の改修工事で、当初予定していた回数の参与観察を行うことができなかった。 2年連続して予定回数の参与観察ができなかったことが、やや遅れているとした理由である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、引き続き4歳児クラスにおいて、日常の保育の中に楽器に自由に触れられる環境を設定し、友だちとの遊びの中で幼児の音程を有する楽器とのかかわりがどのように展開していくかを研究する。そこから、幼児の音程を有する楽器を介した音楽的表現の発達プロセスについて明らかにしていく。
|