研究課題/領域番号 |
22K02387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
菊地 一晴 聖徳大学, 教育学部, 講師 (50847027)
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研究分担者 |
相良 順子 聖徳大学, 教育学部, 教授 (20323868)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 視線指向性 / 幼児期 / 社会性 / 発達プロセス / 縦断研究 |
研究開始時の研究の概要 |
誕生直後の乳児でも人の顔を見るなど,人間は生まれながらに社会性を発達させる萌芽をもつ。どこを見るかという視線指向性は子どもの個性を表すだけでなく,社会性の発達に影響を及ぼす。幼児期後期の子どもを対象に実施された先行研究では,視線指向性の個人差と社会性の発達に関連があり,人をよく見る子どもは社会性が高いことが示唆されている。そのため乳児期から人をよく見る子どもは社会性の発達が顕著であると予測される。 本研究では,集団生活の中で子どもの視線指向性に着目し,乳幼児期から4年間にわたり追跡調査を行う。縦断データを基に保育者や他児との相互作用を分析し,視線指向性と社会性が形成されていくプロセスを検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,幼児期初期から縦断的に行動観察を実施し,人の視線指向性が形成されていくプロセスの解明及び,視線指向性と社会性の関係を検討することである。乳幼児の視線指向性に関する先行研究は,モニターに映した条件刺激に対する子どもの追視測定が中心であり,社会性をテーマにしたものではなかった。そのため,本研究は視線指向性と社会性の相互作用の発達メカニズムを解明することを狙い計画した。 研究初年次である令和4年度は,まず研究代表者が所属する機関において,本研究に関する倫理審査と承認を受けた。次に,実際に調査を行う保育所と認定こども園の施設長に施設の使用許可を得た。その後,園児の保護者および,担任保育者に対してインフォームドコンセントを実施し,調査協力への同意を経て調査を開始した。データ収集は,幼児の行動観察,保護者への質問紙調査,保育者への半構造化面接を実施した。保護者への質問紙調査を年度前期と後期の2回,担任保育者への半構造化面接を年度前期と後期の2回実施したため,計画通りに推移したと言える。一方,幼児の行動観察については,施設ごとに隔週でビデオカメラでの撮影を実施する計画であったが,令和4年度は感染症等の状況を鑑み,月1回以上の撮影となった。 本研究は縦断研究のため,令和5年度もさらなるデータ収集を継続していく。その蓄積によって,人の視線指向性と社会性の関係を明らかにするための質の高い根拠となることが期待できる。そして令和5年度後半にかけて,収集したデータの分析と学会での報告を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者が所属する大学の倫理審査を通過し,調査協力施設の長から,施設の使用許可を得た。そして,調査対象者にインフォームドコンセントの実施と調査協力への同意を得ることができた。さらに,研究計画書に示した各調査および情報収集に関して,遅滞なく進行しており,その成果の一部をまとめ学会発表を実施したことから,おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
縦断研究2年目となる令和5年度も,行動観察,質問紙調査,半構造化面接等のデータ収集を継続して行っていく。令和5年度後半にかけてデータの分析を進め,その成果を発達心理学会において報告する予定である。また,成果の一部を論文として投稿できるよう研究を進めていく。
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