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小学校入学時の書字における課題の解決に向けたプログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K02430
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関茨城大学

研究代表者

齋木 久美  茨城大学, 教育学部, 教授 (60361284)

研究分担者 勝二 博亮  茨城大学, 教育学部, 教授 (30302318)
新井 英靖  茨城大学, 教育学部, 教授 (30332547)
細川 美由紀  茨城大学, 教育学部, 准教授 (70434537)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード読み書き / 幼小連携 / 幼児期 / 聴き取り / 書字 / 入門期 / 運筆 / 平仮名認知
研究開始時の研究の概要

平成29年3月告示の幼稚園教育要領の言葉の領域に、「文字などで伝える楽しさを味わう。」と示され、文字をコミュニケーションツールとして使用することを学ぶ、となっている。多くの幼児教育施設で文字の教育が行われているが、幼児の発達段階にそぐわない教材や教育法を用いたために、かえって小学校で書字学習に支障をきたす例も多い。こうした教材や教育方法の誤用の原因は、就学前機関の指導者や保護者が幼児の書字に関する発達段階を正しく判断するためのツールが欠けていることにある。この問題解決のため、本研究では、幼稚園教諭や保護者が幼児の発達段階を正しく把握するための指標の開発と、各指標にあった教材の選定・開発を行う。

研究実績の概要

本研究は、幼児の書字能力の発達段階を判断するための指標とそれぞれの段階に応じた教材開発を目標としている。幼児は環境や遊びを通し他者や物事の関わりから学んでおり、環境への配慮も欠かせない。そのため教材を開発する際は、作成した教材がどのような場面で使用されるかについても配慮し、適切な使用方法を教示することも必要となる。
言葉を聞き取り、その言葉が対応する文字を認識することが書字にも影響するが、聞き取りにくさ読みにくさが、読むことや話すことのつまずきに、また手指を充分に動かす遊びの不足が巧緻性の発達に影響をもたらし筆記具操作のつまずきに関連してくる。このことから聞くこと話すこと、読むこと書くことを総合的にとらえ、読み書きにおけるつまずきという観点から支援方法を検討している。
市販の幼児向け読み書き教材の分析を行ったところ、特に長音を表す記号のふりがなが、幼児にとって読みにつまずきをもたらす可能性を考察した。
また読み書きの幼小連携を円滑に進めるために、小学生の読み書きのつまずきやその支援方法に着目した研究も行った。具体的には低学年の漢字指導とその支援、低学年時における音韻処理能力に関する考察である。
さらに、読み書きに対する多様な学習者への支援方法を検討する成果として、特別支援学校での実践例をまとめ、書籍を発行した。
幼児を取り巻く環境は小学校入学後の環境とは異なるが、幼児向けの教材を小学校1年生を対象に使用し、教材や教具だけでなく、具体的な指示方法についても検討しているところである。幼児が無理なく読み書きが実施できるよう、検証を行い、幼児向けの教材に反映させていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

文字に興味を持った幼児は自発的に読み書き活動を行うことが確認されている。その姿を目にした保護者が市販の文字ノート等を与えた読み書きを促すことを行っているが、手指の巧緻性が育っていないなど発達に即した支援でない場合、書字の円滑な幼小連携に支障をきたすことも報告されている。保育者や保護者が、読み書きに関する幼児期の終わりの姿を捉えてもらうようにすることが必要と考え、入学後の小学校1年生の読み書きに関する実態に関する調査を実施したため、幼児教育機関や保護者を対象とした調査研究が進められていないことが理由である。

今後の研究の推進方策

幼児教育機関や保護者に対する調査研究を進め、読みの修得をふまえ、書きに関する教材作成を進める。開発した教材の分析、修正後、公開を目指す。
小学校1年生を対象にした調査研究をもとに、教材だけでなく適切な用具や指示の方法も検討し、幼児向け教材に反映させていく。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 幼児向け読み書き教材の表記に関する考察2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕也・齋木久美
    • 雑誌名

      茨城大学教育学部紀要(教育科学)

      巻: 73, ページ: 27-42

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 子どものつまずき・困難さから考える「国語授業のちょこっと支援」:漢字指導(下学年)2024

    • 著者名/発表者名
      勝二博亮
    • 雑誌名

      教育科学国語教育

      巻: 890

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 幼児期書字支援のあるべき姿について2023

    • 著者名/発表者名
      齋木久美
    • 雑誌名

      茨城の国語教育

      巻: 18 ページ: 1-8

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 幼児における雑音下聴取と聴覚的注意機能との関係2022

    • 著者名/発表者名
      久保愛恵・田原敬・勝二博亮・原島恒夫
    • 雑誌名

      AUDIOLOGY JAPAN

      巻: 65 号: 3 ページ: 177

    • DOI

      10.4295/audiology.65.177

    • ISSN
      0303-8106, 1883-7301
    • 年月日
      2022-06-30
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 文章検証法課題による小学生の文章理解力の発達2022

    • 著者名/発表者名
      勝二博亮
    • 雑誌名

      LD研究

      巻: 31 号: 2 ページ: 156-171

    • DOI

      10.32198/jald.31.2_156

    • ISSN
      1346-5716, 2434-4907
    • 年月日
      2022-05-25
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 小学生の英単語読み習得に影響をおよぼす予測因子に関する後方視的検討―低学年における認知能力ならびに中学年以降のローマ字読み成績との関連―2023

    • 著者名/発表者名
      細川美由紀・室谷直子・井上知洋
    • 学会等名
      日本LD学会第32回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 小学生のローマ字読み習得に影響をおよぼす予測因子に関する縦断的検討2022

    • 著者名/発表者名
      細川美由紀・室谷直子・井上知洋
    • 学会等名
      日本LD学会第31回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 「見方・考え方」を働かせる特別支援教育の授業づくり2024

    • 著者名/発表者名
      新井英靖・茨城大学教育学部附属特別支援学校
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      明治図書
    • ISBN
      9784183019370
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 特別支援教育サポートBOOKS 知的障害と区別支援学校「各教科」の授業改善2022

    • 著者名/発表者名
      新井英靖 石川県立明和特別支援学校 石川県立いしかわ特別支援学校
    • 総ページ数
      134
    • 出版者
      明治図書
    • ISBN
      9784185167383
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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