研究課題/領域番号 |
22K02442
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 下関市立大学 |
研究代表者 |
太田 麻美子 下関市立大学, 経済学研究科, 准教授 (60899714)
|
研究分担者 |
韓 昌完 下関市立大学, 経済学研究科, 教授 (90599622)
小原 愛子 下関市立大学, 経済学研究科, 准教授 (00783218)
權 偕珍 琉球大学, 教育学部, 准教授 (90806217)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 乳幼児教育 / 数概念 / プログラム開発 / 効果検証 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、先行研究を参考に構成された乳幼児を対象とした数概念プログラムを実施し、縦断データの収集を行う。加えて、介入で得られたデータを用いて前後比較による統計的分析を行うことで、より効果的な数概念プログラムの特定を行う。 方法:連携協力が得られた保育園において対象乳幼児を募集し、保護者の同意が得られた場合にのみ、尺度を用いた介入前後の定量的評価及び実践記録簿の記入を行う。統計処理ソフトを用いて、介入前・中・後に得られたデータを統計的に分析する。効果的であった教育的介入を特定し、乳幼児教育プログラムとして再編成する。
|
研究実績の概要 |
本研究は、乳幼児を対象とした数概念プログラムを実施し、縦断データの収集を行う。加えて、介入で得られたデータを用いて前後比較による統計的分析を行うことで、より効果的な数概念プログラムの特定を行うことを目的とする。 本年度は、数概念プログラムの開発を中心に行った。連携する保育園において、過去の実践記録簿を整理・分析し、数概念向上のための環境設定を検討した。加えて、数概念に関する先行研究及び学習指導要領、幼稚園指導要領、保育所保育指針などと照らし合わせることで「カウント」、「図形」、「数量」の3つの観点から介入内容を分類し、プログラム化を行った。プログラム化の際には、保育士8名(連携保育園の経営者を含む)及び研究者6名から意見を収集・改編をおこなっており、マニュアルの作成及び実施者である保育士を対象にした研修を実施することにより可能な限り介入内容に一貫性を持たせた。また、開発された数概念プログラムの効果を検証するために、1~2歳の乳幼児90名を対象にプレ実施し、尺度及び実践記録簿を用いて定量的・定性的にデータを収集した。介入後3回までのデータ収集が26名、4回までのデータ収集が7名、5回までのデータ収集が12名のデータが収集された。対象児の卒園等により45名が脱落となった。3回までのデータが得られた子どもについて最終対象者数とした結果、計45名を対象に分析を行うこととした。3回目、4回目まで得られたデータの取り扱い(欠測値の取り扱い)について研究チームによる協議を重ね、直近の観測値を代入値として分析を行うLOCF(Last Observation Carried Forward)を用いて分析することとした。結果として、概ね良好な結果が得られた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、初年度はプログラムの開発を中心に研究を遂行した。プログラムの構成については、数概念に関する先行研究に加えて、学習指導要領、幼稚園指導要領、保育所保育指針などを参考にした。その結果、幼保小の接続を念頭に置いたカリキュラムを構成することができたと考えられる。加えて、プレデータに関しても良好な結果が得られたことから、「おおむね順調に進んでいる」と判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
現在得られたデータの中には、先行研究で報告されている以上の点数の伸びを見せる事例も見られた。そのため、研究チーム内で別の評価尺度を検討する必要があるのではないかとの疑問が上がった。加えて、現在、データ収集の対象が1~2歳となっていたため、年齢に合わせた尺度を用いて定量的データを収集していた。しかしながら、より広範な成果を評価するために対象年齢外の評価尺度の使用を検討する必要があるのではないかとの疑問も上がっている。今後、使用する尺度について再度研究チーム内で検討を重ね、データの収集を行う予定である。 加えて、本年度は新型コロナウイルスの影響もあり、学会発表への参加が困難であった。次年度においては、積極的に発表していく予定である。
|