研究課題/領域番号 |
22K02448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
若菜 宣明 東京農業大学, 応用生物科学部, 准教授 (30508221)
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研究分担者 |
本間 和宏 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (00190273)
福山 直人 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50349338)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 母乳哺育 / 乳児 / 栄養学 / 健康 / 成長 / 母乳 / 栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
母乳は乳児にとって最適な栄養源であるが、母乳哺育における栄養学の科学的根拠は報告年数が古い報告や人種が異なる報告が多い。乳児の成長後の肥満や生活習慣病予防にも有用である母乳哺育は、今後の日本社会において医療費削減だけでなく健康寿命の延伸に寄与しうるため、母乳哺育の栄養学的意義に関する最新の科学的知見の蓄積が必要である。本研究では、母乳中に含まれる栄養素に加えて生理活性物質等などを解析することで、母乳哺育における栄養学的問題点の抽出および解決策を検討し、乳児の健やかな成長に対する母乳哺育の栄養学的意義に関する最新の科学的根拠を構築することを目的とする。
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研究実績の概要 |
今年度も前年度から継続して母乳中の栄養素の解析に加えて、生理活性物質としてレプチン濃度の解析を行った。今年度は、-80℃にて冷凍保存されていた母乳を解析試料として、ビタミンK濃度の測定およびレプチン濃度の測定に加えて、母乳に含まれる乳酸菌等の解析を行うため、解析条件など各種検討を行った。 母乳中のビタミンK濃度の測定については、フィロキノン(以下、PK)、メナキノン(以下、MK)ー4と7濃度を解析した。母乳から液-液分配法により抽出操作を行った後に、Sep-pakにより精製した試料に対して高速液体クロマトグラフィー法により測定した。その結果、PK2.62±2.39ng/mL、MK-4は0.76±0.63ng/mL、MK-7は1.92±1.90ng/mLであった。授乳婦の年齢や出産回数との有意な関係性は認められなかった。 母乳中のレプチン濃度は、遠心分離(2000rpm、4℃、20分間)により母乳から乳清を得て、これを試料としてELISA法により測定した。その結果、母乳中レプチン濃度は、140(18-846)pg/mLであり、授乳婦の年齢、出産回数、出生時体重との有意な関係性は認められなかった。 母乳に含まれる乳酸菌については、先行研究を参考に乳酸菌の解析方法に関する条件設定を検討した。母乳中に含まれる乳酸菌が配合されたタブレットに対して、核酸抽出操作を行い、これをポジティブコントロールとし、各種プライマーの使用可否について検討を行った結果、乳酸菌解析に使用可能なプライマーが選定された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
母乳のエネルギー量を測定する際に前処理に必要となる凍結乾燥機が故障したため母乳のエネルギー量の測定が行うことができなかった。次年度以降は、エネルギー量の測定を行うため、代替機の借用等を検討するとともに測定条件の設定を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度、2023年度から引き続いて、①母乳中の栄養成分・生理活性物質・乳酸菌の解析、②母乳中の生理活性物質の解析、③母乳哺育における栄養学的問題点の抽出と解決策の検討について、継続して各種データを蓄積する。さらに、母乳を提供した授乳婦が同じなど2022年度にて解析したサンプルと同じサンプル特性をもつサンプルがある場合は、母乳中の各種栄養成分等の経時的変動が検討する。
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