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身体的不器用さ・社会的消極性をもつ幼児の包括的発達支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K02457
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関福島大学

研究代表者

高谷 理恵子  福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (90322007)

研究分担者 原野 明子  福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (10259210)
高橋 純一  福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (10723538)
齋藤 美智子  福島大学, 人間発達文化学類, 特任教授 (30830608)
山下 敦子  桜の聖母短期大学, その他部局等, 准教授(移行) (80779752)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード身体的不器用さ / 社会的消極性 / 幼児 / 低出生体重児 / 発達支援
研究開始時の研究の概要

軽度発達障害の子どもやグレーゾーンの子ども達の中には,身体の使い方が不器用な子どもたちがいる。このような子ども達は,社会的な面でも不器用さを併せ持つことが多い。本研究では、このような身体的・社会的不器用さをもつ幼児に,多様な経験を促すためのプログラムを開発する。子どもが参加しやすい安心できる保育環境の構築と,社会的消極性をもつ子どもでも取り組みやすい遊びを通して,多様な動きの経験を促す活動プログラムを開発する。また保護者および支援者にも安心できる場づくりを試みる。これらのプログラムを保育現場で実施することで,研究期間終了後も継続して保育活動の中へ取り入れ続けられるようなプログラムを目指す。

研究実績の概要

本研究の目的は,社会的消極性をもつ子どもの発達的な特徴を明らかにすること,その上で子どもに参加してもらえるような安心できる保育環境の構築と,社会的消極性をもつ子どもでも取り組みやすい遊びを通して,多様な動きの経験を促す発達支援プログラムを開発することにある。
高谷ら(2018)が低出生体重児の発達支援教室で出会った子どもたちの中には,新しい環境に対して大泣きする子どもとともに,ぼーっとして動けなる子どもたちがいた。我々はこのような子どもたちの反応を,ポリヴェーガル理論における「凍りつき反応」はではないかと考えた。「凍りつき反応」とは、ヒトが生存を脅かされた時の防衛反応の1つで、この反応は無意識に身体の反応として残ることが指摘されている。低出生体重児は自然分娩ではなかった可能性があり、また出産後もNICUにおける胎内とは異なる環境を経験している。このような経験が心身の緊張を高める原因となる可能性を考えた。しかしこれまでのインタビュー調査にて,子どもの社会的消極性が,低出生体重などの出生時の状況のみに限らず,他の様々な要因でも引き起こされる可能性が考えられた。
そのため今年度は,社会的消極性をもつ子どもの発達的特徴を明らかにするために,これまでのように低出生体重児に焦点をあてた調査ではなく,広く幼児期の全ての子どもを対象にした全国規模のWeb調査を実施した。その結果,多動傾向とともに,新しい環境への敏感さや,引っ込み思案,過緊張といった子どもの心理特性もまた,身体的な不器用さと密接に関連することが明らかになった。それぞれの幼児期の身体的な能力の発達的変化を確認して標準化するとともに,また幼児期の子どもの社会的な消極性を構成する因子について探索的因子分析を行うことで,社会的な消極性の中でもいくつかの特徴があることが分かってきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度はWeb調査を実施することができ,社会的消極性と身体的不器用さとの関係を明らかにすることができた。また社会的消極性をもつ子どもの発達的特徴を探索的因子分析により検討することができたため,それぞれの子どもの特徴に合わせた支援の在り方を検討していく際に重要となる知見が得られた。以上より「おおむね順調に進展している」と考えた。

今後の研究の推進方策

今年度はWeb調査により社会的,身体的不器用さのアセスメントを実施した。しかし姿勢制御能力の計測については,Web調査方式で依頼することの限界があり,計測制度の統制が難しいことを改めて確認した。今年度の経験を生かして,次年度は協力校において,今年度実施したWeb調査と,実際の姿勢制御能力の計測を合わせて実施したい。
発達支援プログラムの開発については引き続き,療育機関や子育て支援に携わる保育士などへ今年度の研究結果を説明しながら,子どもたちが安心していられる場づくりに関する現場の工夫やアイディアを集めていきたい。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 「赤ちゃんの自発的な運動・行動の特徴からみえるもの―低出生体重児の発達支援を目指して」に対するコメント2022

    • 著者名/発表者名
      高谷理恵子
    • 雑誌名

      ベビーサイエンス

      巻: 22 ページ: 58-59

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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