研究課題/領域番号 |
22K02487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
中村 恵子 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (30235246)
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研究分担者 |
千葉 養伍 福島大学, 人間発達文化学類, 客員教授 (50282249)
千葉 桂子 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (80188482)
角間 陽子 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (70342045)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ICT教材 / 小学校 / 家庭科 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、小学校の家庭科において、ICT機器を活用して効果的な実験・実習指導を行うための教材及び指導法を開発することを目的としている。視聴覚教材による提示と児童が自ら体験する実験や実習等とを効果的に組み合わせることで、生活に対する科学的理解の深化と効率的な生活技能の向上を目指す。さらに、開発した教材及び指導方法を活用し、小学校教員養成課程の授業及び教員研修等に役立てる。
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研究実績の概要 |
本研究は、小学校の家庭科において、ICT機器を活用して効果的な実験・実習指導を行うための教材及び指導法を開発することを目的としている。生活に対する児童の科学的理解の深化と効率的な技能の向上を目指すと共に、開発した教材・指導方法を活用して、教員養成及び教員研修等に役立てる。 令和5年度は、1年目に小学校家庭科の実習授業を参観して得られた知見や大学の授業で教員免許取得希望学生にタブレットを使用させた結果を活かして、児童向けの動画教材作成に取り組んだ。「皮むき」「ゆで加熱」「ごはん」「玉結び」等の動画教材を作成した。また、インターネット上で提供されている動画教材を収集し、比較検討した。その過程で、児童のレディネスに合わせた教材を使用するのが最適であり、指導にあたってどの動画を選択するかを適確に見極める必要があることが確認された。一方、小学校教員等へのヒアリングにおいて、家庭科の教材研究をする時間がほとんどない実態が明らかになった。また、実習で用いる技能はある程度繰り返さないと身につかず、教科書を見ただけで児童に教えることは難しいこと、小学校家庭科は5~6年生のみであり毎年繰り返して指導することは少ないことが指摘された。そこで、より効果的な指導のために、児童向けの動画教材ではなく教師向けの動画資料を作成することにした。動画資料には、技能を指導する際のポイントや、児童の失敗例なども入れることにした。年度後半は、これまで作成した動画教材を基に教師向けの動画資料を検討し、その作成を始めた。 教員養成への活用については、大学生を対象に調査を行った。技能に関する動画教材を視聴させ、ポイントの理解や児童への声がけなどについて尋ね、テキストマイニングを用いて分析した。その結果は、令和6年度の日本家政学会大会にて発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度前半までは、小学校での授業参観を経て、家庭科の授業で使える児童向けの動画教材の作成等を試みていた。しかし昨年度後半からは、より効果的な指導に資するため、小学校家庭科の教材研究用としての教師向けの動画資料作成へと方針を修正した。児童向けから教師向けへと動画作成の方針を変更したので、やや遅れ気味である。一方、当初は研究の後半で実施する予定であった教員養成への活用に関する知見は、研究2年目で得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、教師向け実習指導のための動画資料の完成と小学校への提供及び研究のまとめに取り組む。まず、前年度に引き続き衣生活及び食生活の単元において教師が指導すべき要点をまとめ、実習・実技の具体的な指導例を提示した動画教材を作成する。これには、「よくある児童の失敗例」も付して指導のためのポイントを示す。教師向け動画資料の作成には、教員養成での活用から得られた知見をも反映させる。作成した動画教材は、現場の小学校教員や指導主事からの意見を反映させてブラッシュアップする。完成した動画資料は、広く県内外の小学校へ提供し、教員養成へも活用する予定である。
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