研究課題/領域番号 |
22K02493
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 兵庫大学 (2023) 兵庫教育大学 (2022) |
研究代表者 |
關 浩和 兵庫大学, 教育学部, 教授 (00432584)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 教育学 / 教科教育学 / 社会科教育 / インタラクティブ性 / 協働的問題解決 / 授業デザイン / ウェッビング法 / エドテック活用 / インストラクショナルデザイン / GIGAスクール構想 |
研究開始時の研究の概要 |
これからの時代には,平和で民主的な国家及び社会の形成者として求められる力や,安全な生活や社会づくりに必要な資質・能力を育んでいくことが必要である。しかし,社会科授業で,資質・能力を育成することが目的ではない。授業をすることで,新しい価値の創造や責任ある行動ができることや対立とジレンマの対処をしながら,個人と社会のウェルビーイングWell-Beingを実現することが目的である。物事を多角的・多面的に吟味し見定めていく批判的思考力,統計的な分析に基づき判断する力など,思考するために必要な知識やスキルを使いこなすことの重要性が指摘されているが,これらの育成に社会科教育が担う役割は大きい。
|
研究実績の概要 |
本研究は,インタラクティブ性を高めるエドテック活用の社会科授業インストラクショナルデザイン開発を目的とするものである。エドテックによるアクティブ・ラーニングは,GIGAスクール構想や個別に最適化された学びAdaptive Learningにつながるものである。学習効果をあげるインストラクショナルデザインは,学習者間のインタラクティブ性を高めるために,エドテック活用がどのように効果を及ぼすのかを解明する。そのことは,学校現場の教員の授業力向上だけでなく,社会科教育体系の再構築と今後の教科教育研究を発展させるために,さらなる基盤形成につながるものである。 今年度は,昨年度に引き続き,我が国における社会科授業実践事例を収集しながら,エドテック活用に基づく実践事例の収集を行いながら,各実践事例を分析することを継続しながら,学校現場と協働で,インタラクティブ性を高める社会科授業のインストラクショナルデザインの開発を行った。インタラクティブ性を高めるためのキーとして取り上げているのは協働的問題解決の方略と協働的問題解決のプロセスを組み込んだウェッビング法の援用である。社会科授業のインストラクショナルデザインに関わる授業構成原理を解明しながら,その具体的な授業モデル開発につなげた。これまで研究をしている構成主義的アプローチの理論を援用した学習者の認識内容の質的変容と主体的関与を保障するためのウェッビング法をインストラクショナルデザインに組み込んだフレームワーク構築に向けての開発モデル事例を示すことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた計画通りに進んでいると自己評価している。 おおむねとしたのは,予定していた研究授業が様々な学校現場の事情により,時間確保をすることができず,研究成果に関する意見交換が十分にできなかったためである。ただ,研究の進捗状況には影響ない。
|
今後の研究の推進方策 |
インタラクティブ性を高めるエドテック活用の社会科授業インストラクショナルデザイン開発を目指して,これまで,次の手順で研究を進めている。①エドテック活用に関する実践校を選定し,各学校での実践事例を収集し,その取組を概査する。その際,分析は,学校現場と協働で取り組む。②エドテック活用によるインストラクショナルデザインを組み込んだ社会科授業の基本的なフレームワークを構築する。③実践事例のデータベースの開発とリソースの整理・編集を行い,分析対象の事例を選択し,インストラクショナルデザインの構成要素を策定する。さらに,最終年度となる次年度は,④開発したインストラクショナルザインに基づいて実践し,評価を行うことで実証的な研究にする。以上,本研究のために組織している学校現場の共同研究者の協力を得ながら,議論を深めるとともに,見通しをもって計画的に取り組んでいきたい。
|