研究課題/領域番号 |
22K02501
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
宮崎 猛 創価大学, 教職研究科, 教授 (50440227)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | アントレプレナー / サービス・ラーニング / 探究活動 / アントレプレナー教育 |
研究開始時の研究の概要 |
米国のサービス・ラーニングにおいて初等・中等教育で広く使われている学習プロセスThe Five Stages of Service Learning等の方法論を援用し、広く高校の学校現場で活用可能なアントレプレナー教育に資するカリキュラムを開発することを目的とする。本研究はこれまで継続して行ってきた起業家教育プログラムやアントレプレナー教育に関する研究・実践を継承するものであり、そのためにこれまでの研究成果や実践を再評価したり、他の類似プログラムを調査分析したりする。新学習指導要領や日本の学校現場の事情を踏まえることで日本の学校教育への要請に応える実用的な研究としていく。
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研究実績の概要 |
本研究は米国のサービス・ラーニングにおいて初等・中等教育で広く使われている学習プロセスThe Five Stages of Service Learningならびに学校外の諸機関との関係構築理論としてしばしば参照されるフレームワークSOFARモデルを援用し、広く高校の学校現場で活用可能なアントレプレナー教育に資するカリキュラムを開発することを目的として開始された。 初年度は本研究の基盤となる研究として、これまで培ってきた起業家教育のプログラムやその指導・支援方法についての検証を行った。具体的にはこれまで記録されてきた高校生の活動記録や振り返り等を分析し、どのような活動やプロセスが有益であったか、また課題があったのかについて検討を行った。その成果は”High School and University Students’ Partnership Program Incorporating Service-Learning and Entrepreneurship Education” として米国において学会発表を行った(NCSS IA Annual Meeting 2022、フィラデルフィア) 「地域と連携し、教育に必要な人材、資源を外部に求める」についての効果的なフレームワークはSOFARモデルに求めるものとなっていたが、2月に開発者のRobert Bringle氏と面会することが可能となり、アメリカ・インディアナポリスを訪問し、氏から話を伺うと共にインディアナポリス周辺においてサービス・ラーニングを導入している諸機関への調査を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた初年度に行う予定の基礎研究は70%程度終了した。また次年度に行う調査研究を前倒しして2月に実施することが行うことができたたため。
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今後の研究の推進方策 |
主に理論研究とその適応を行う。The Five Stages of Service Learning: A Dynamic Processは体験と振り返りを有機的に結合するプロセスを初等中等教育を対象に示したものである。このサービス・ラーニングにおけるプロセスを本研究に援用し、アントレプレナー教育の学習としてのしくみを構築する。また、SOFARは5つのアクターStudents(生徒)、Organizations(地域団体)、Faculty(教員)、Administrations(学校管理者)、Residents(地域住民)により10の関係性を見出そうとするものである。これを活用し、学校現場が学校外の関係者と連携する際の方法論を見出したい。その方法論とは具体的には関係者間の連絡調整や意見交換のあり方、カリキュラムやプログラムの改善に生かすシステム構築への示唆を含むものである。 これら二つのプロセスやフレームワーク、その背後にある理論は国を問わず有益であるが、日本の政策的要請、制度的条件等を整理し、日本社会で適用可能なカリキュラムとして再構築する必要がある。この段階で探究的な学習や「主体的、対話的で深い学び」などの新学習指導要領(高等学校2022年度施行)が求める資質・能力を反映させることになる。ここまでの理論適応等の研究内容はサービス・ラーニングの国際学会IARSLCEで発表を行い、示唆を受けるとともに関連情報を収集する。
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