研究課題/領域番号 |
22K02505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
矢野 真 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (00369472)
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研究分担者 |
田爪 宏二 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20310865)
吉津 晶子 熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (60350568)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 木育 / ESD / SDGs / 教材開発 / 造形ワークショップ / 保幼小連携 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,保育現場及び小学校と保育者養成校,そして地域との造形を中心とした連携を通して,「持続可能な開発のための教育:SDGs実現に向けて(ESD for 2030)」を実現するために,就学前からの子どもの感性を高め,身近な素材・環境に関わり,コミュニケーション能力を育むための「木育」教材の開発を提案する。この提案により,保育者養成校での講義や演習へのフィードバック,そして現職保育者の再教育(リカレント)など,教育・保育を中心に広く社会還元していく。
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研究実績の概要 |
本年度は、これまでの問題点の抽出と検討に基づき、地域の保育現場における幼児や小学生などとの連携を通したワークショップの提案を行いながら、SDGsの項目と照らし合わせ、子どもが新たな感性を育み、コミュニケーション能力を育成するための「木育」教材の具体的な検討と試行を行った。1年目の推進方策である「木育」教材とSDGsの視点を活かした保育者養成教育のあり方について、具体的な実践と検討を行った結果、その実践後のレポート調査から「木育」教材を用いた作品制作及び「木育」教材を用いた保育実践に対する意識は肯定的であった。量的分析の結果から、「木育」教材を用いた保育実践後、学生の「木育」教材に対する動機づけや作品制作に対する自信が高まり、また「木育」教材が子どもとのコミュニケーションに有効であるという意識が高まったことが窺われた。また、質的分析の結果から、学生は「木育」教材を用いた保育実践を通して、教材の特徴とともにそこにみられる子どもの姿を理解し、作品制作や「木育」教材を用いた実践の難しさを感じながらも保育実践に対する自信を高めていることが窺われた。また、SDGs項目との関連への言及について、項目「12.つくる責任つかう責任」、「15.陸の豊かさも守ろう」への言及が多く、「子どものための木育玩具の企画・制作から学んだこと」からは、玩具教材の制作の視点、そしてSDGsの視点についての様々な意見が述べられ、共同で制作することの意義、材料等を無駄なく使うことの意義など、「木育」による玩具教材の重要性を感じ取られている内容が窺われた。そして、活動の結果としての幼稚園・保育園からのフィードバックを踏まえ、再度教材作成の検討を行い、その効果について検討しまとめていくことが次年度の推進方策として挙げられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、地域の幼稚園との連携によるワークショップ(計6回)や、地域滞在型のこども園でのワークショップ、小学生を中心としたワークショップなどの計画・提案を行い、SDGs実現に向けた、就学前からの子どもの感性を高め、身近な素材・環境に関わり、コミュニケーション能力を育むための「木育」教材を提案・実践することができた。また、「木育」教材とSDGsの視点を活かした保育者養成教育のあり方について、具体的な実践と検討を行った。その結果、「木育」教材を用いた保育実践後、学生の「木育」教材に対する動機づけや作品制作に対する自信が高まり、また「木育」教材が子どもとのコミュニケーションに有効であるという意識が高まったことが窺われた。また、質的分析の結果から、学生は「木育」教材を用いた保育実践を通して、教材の特徴とともにそこにみられる子どもの姿を理解し、作品制作や「木育」教材を用いた実践の難しさを感じながらも保育実践に対する自信を高めている結果を得ることができた。 こうした結果は、日本保育学会第76回大会におけるポスター発表(SDGs理解のための木育教材Ⅱ)及び京都女子大学「発達教育学部紀要」第20号(就学前教育・初等教育におけるESD実現のための木育教材の開発Ⅱ-地域滞在型(短期)フィールドワークの実践を通して-)等に掲載している。
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今後の研究の推進方策 |
研究3年目は最終のまとめとして、これまでの実践を通した問題点の抽出と検討に基づき、SDGs実現に向けた、就学前からの子どもの感性を高め、身近な素材・環境に関わり、コミュニケーション能力を育むための「木育」教材について、引き続き幼稚園・保育園、そして小学校との連携を行い、対面によるワークショップを中心に企画・提案・実践を行う。オンデマンドによる動画の提案についても適宜検討・作成する。また、保育現場における教材制作を通じて、大学生のSDGsに関する認識を深めることが期待できるため、質の高い保育者の養成という点から、「木育」教材とSDGsの視点を活かした保育者養成教育のあり方についても引き続き検討を行う。 そして、そのワークショップで実践した「木育」教材について、「持続可能な開発のための教育」を達成するための、実際の就学前教育・初等教育におけるESDそしてSDGsの視点に立ちながら、具体的に自然に触れ、かかわり、背景を知り、つくることを目的とした教材として、最終的なまとめに入る。その結果は、「木育」教材集として、冊子及びオンライン動画として発表を行う予定である。
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